陶磁器と文鳥と作劇塾
作劇塾の塾生です。塾での日々、及びアンティークや陶磁器類、そして文鳥の雑文
怪談になりそこね話
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1958年のアイドル映画
常日頃、作劇塾で暴言を吐いておりました。

「石原裕次郎の良さが分かりません」

この塾のトレビアンなところの一つに、先生をはじめとする塾生の皆さんほとんどが「私以上の映画通」
であるところ。

そして、授業の一環によく出るのが「映画」の話題。
脚本の作り方からカメラワーク、照明、予算の組み方大道具や小道具、衣装のそろえ方にロケ地を探す苦労話が
出てくる出てくる。

DVDの映画の特典映像に「メイキングオブ」がついていたりしますが、ここではその話に血が通っています。

そんな時間を過ごせるのです。己の心に素直な感想の一つや二つ、言ってみたくなるもの。

多いですよ、裕次郎ファン。
でも、どーしても私には素直に「カッコイイ」とは思えない。

「自分、『太陽にほえろ』の太った裕次郎しか知らんやろ」

はい、その通りです。

「カッコいい、という言葉は石原裕次郎から出来たんやで。当時は日本人離れした身長で、脚も長い」

白という色が、あれほど映える俳優はいないと絶賛されたらしい。

……と、言う訳で、観る事にしました「赤い波止場」
何せ「太陽にほえろ」しか知らないので、ちゃんと若き日の裕次郎を知った上で、批評しないといけません。

結論。

「スイマセン、先生。やっぱり分かりません」

観終えた後、つぶやいていました。

舞台は神戸。裕次郎扮する頭の切れる腕の良い殺し屋ジローが、兄貴分に妬まれて命を狙われる。
そこに、ジローの情婦と、ジローが一目ぼれした一般人女性との三角関係、ジローを追う刑事が絡んでくるというお話。

演技下手。
スタイルも何も、バイオレンスもなにも、アイドル映画ですわ。

次の日の朝、一緒に歩く亭主に、石原裕次郎への悪口を散々叩きまくって歩いていたのですが。

すぐ隣のフェンス越し、朝から家庭菜園の世話をしている、何人ものご近所のおばあちゃん方の顔が一斉にこっちを向いたのです。

……睨まれていた。
やばい、もしやあのおばあちゃん達は……

裕次郎の悪口は止めよう。
そして近所付き合いのために、これから小林旭とアラン・ドロンを褒め称えながら歩くことにします。





アクセサリーの条件
倉敷の大原美術館へ行ってきました。
昭和5年に設立、倉敷屈指のお金持ちが、友達の画家とコンビを組み、絵画を収集して作ったそうで。
日本最初の西洋近代美術館です。所蔵はエル・グレコの「受胎告知」が特に有名。
近代美術館なのに、他より300年も古い作品。
ヨーロッパを回って絵画を収集していた画家は、パリで見つけたこの絵の高価さに悩み、買うかどうか、初めてスポンサーのお金持ちに手紙を送ったそう。
でも金持ちは、友人の眼力を信じ、この先の将来を見据えて「買え」と指示。
おかげ様で、この絵画は日本の美術館にあります。
なんでこんな凄い絵が、スペインでなくて日本にあるんだと、奇跡だそうです。

しかし、買付は幾らだったんでしょうねぇ。この美術館には、モネだのルノワールだのムンクだの、ロダンにマイヨールと、今では世界の宝レベルの巨匠の作品が目白押しですが、買付をしていた時代では、モネやマティス、まだご存命の芸術家もいらっしゃったらしいし……まだ手に入れやすかったと思います。凄い目利きです。
京都の夏の陶器祭で、作家の作品「青田刈り」をしている私。
目標にしたいお方です。

さて、この美術館へ、連休中に亭主と出かけたのですが。
面白いカップルを見てしまった。

二人共、五〇代くらい。とにかく男のうんちく?の声がデカ過ぎる。
ロートレックにコローにギュスターヴ・モロー、全てをこき下ろすこき下ろす。

ロートレック夫人の髪の色を指し
「ブラウンの髪はいけないね」
モローの旧約聖書を題材にした絵に
「これは宗教画だね、胸の露出が多すぎる。下半身の露出も多いしね」
コローの空の描写に
「ここは上手く描けていない」

館内に響くおっさんの声。絵画すれすれに指すおっさんの指。
注意に駆けつける学芸員の女性。
役に立たない解説だなぁと、おっさんの言葉を盗み聞きながら思う私。

大人しそうな、おっさんの連れの女性に、しみじみと思った私です。
『男は女のアクセサリーですよ』

いや、別に人様の好みにどうこうは言いません。どんな相手と一緒に歩こうが、そんなもの勝手です。文句つける方がおかしい。

でもなあ。一緒に連れ歩いて、恥ずかしくない相手とは究極「人様の迷惑にならない人間」であると、常々思うのです。
場所と常識をわきまえ、邪魔にならない相手。
セットだと、同じレベルだと見られますので。

金遣いが荒い、浮気にギャンブルは「選ぶのに失敗したな」と近い人にしかばれませんが、公衆道徳マナー違反は、その場にいた他人にすら「選ぶの失敗」と思われましまう。

ちなみに、小さな子供が泣きわめく、騒ぐのは、少々事情が異なりますがね。

親御さんが一生懸命になって、子供を大人しくさせようとして奮闘している風景には「頑張れ」と内心声援を送っています。

放置している親であれば、子供に同情します。
「この先、君は親から真っ当なマナーを教えてもらえない恐れがある。それがいかに恐ろしい事か、早い内に気がついてもらえるといいけど」

……話を元に戻し。

芸術一向に解しない、我が亭主の美術館に関する感想。
「思ったより、悪くないじゃんか」
「ほほう」
「訳分からなくても、知識無くても、良いものは良いって感覚で分かるという事だ」

うんちくって、無駄とは言わないけど、必要でもないらしい。

備前焼の招き猫を物色しながら、そう考えておりました。

備前の招き猫

塾のあちら側
作劇塾、10月に授業料が値下げになるとの話だったのに、
なんと9月分から10,000円になりました!おお!すごい!

しかも来月からは授業は金曜日、ぐっと通いやすくなったぞ、ここに通い始めて約3年目、どんなにこの日を夢見た事か。

……さて、先日の塾後、恒例の飲み会が開かれまして。
今回は社長もご一緒して頂き、先生が番組放送の構成などされていた頃の思い出話などされていたのですが。

こいつは世渡りの要と言うべき内容というか、当たり前だけど基本と言うか、そんな話が飛び交っていたのですが、
チューハイのせいで記憶がおぼろです。ここに記すにはあやふやで、心もとない。

「人と仕事をした上で、礼儀作法、挨拶は大事」
「金を稼ぐにおいて、攻めも大事だが守りも必要」

で、どういった流れだったか、話が私の提出課題になったのですが。

「何だってラノベ風味にするかねぇ、無理せんでも、もうホラーはホラーでええやろ」
と、先生。合評では口に出さない本音の評論炸裂。

先生に賛同する、飲み会に同席のKさん。多分私と同じくらいの年齢の女性です
「導入部分、人を喰う描写は良いんですけどね。次の章でラノベ的な展開はなぁ……」

「いーじゃないですか、私が書きたいんだから。それにですね、以前先生は、合評作品は習作だと仰いました。習作は練習みたいなものでしょ」

これは実験みたいなものです。
それに、書きたかったし。書いて人様の批評にさらしてみたかったし。

「せっかく脚本書くという回り道して、また遠回りするんかいな」

ちなみに合評に脚本を書いて出す事、約7カ月やっていました。結局一度も高評価もらっていません。
で、脚本やめて小説に戻ってから、先生仰るに、ようやく「つまらん小説がマシになった」らしい。

「それにですね、先生。過去の塾生でプロになった方の共通点『作品を最後まで一本、ちゃんと仕上げている』でしたよね?」
「まーな」

師弟関係において、師の言葉は絶大。実は駄目ですが、酔っ払いを装って、先生に逆らいました。

そしてチューハイのアルコール分は5%、この酔いが完全に醒めた後、一応考えてみる。

先生もKさんも、年代的にはラノベはもう卒業されています。
もうあまり読まないし、ラノベは好みのジャンルとは離れている。

ですが、先生とKさんが仰っているのは、私の書くものが、もう読まない「ラノベ」云々よりも「何かが足りん」のではないか。
例えば、ハリー・ポッターシリーズは子供向きですが、大人が読んでも面白い。名作とはそんなもんです。
主人公が子供。ただそれだけで、ファンタジーの面白さは全年齢共通のツボを押さえている。

ステーブンキング的ホラー(もしくはクライヴ・バーカー)とラノベの融合実験作は、まずは先生とKさんに評価されなくては。

……うわぁ、なんだか超えるハードルが一気に上がった。
たかが習作、されど習作。

なんだかえらいこっちゃと内心呻きながら、気分を上げるためにロメロ監督の「死霊のえじき」を観て血みどろの高揚感を、そして「アスファルトジャングル」の新人時代のマリリンを観て、人生の皮肉に思いをはせ、勝新の「座頭市兇状旅」を観て殺陣の凄さを、そしてスティーブンキングの短編「ドランのキャデラック」の素晴らしい復讐戦に感動し……

で、どう書こうかな。

高いハードル、塀を見上げながら構想悩み中。






信楽へ行ってきました。
流石は信楽、ご家庭にひとつ、道端にも家庭の庭にも玄関にも、そして飲食店にもたぬき!
……そして、ついに私も購入。高さ21センチほどのご家庭サイズです。
ファンシーにリアル、信楽にはたくさんの形と、表情のたぬきがいましたが、
色々なたぬきたちの中で、この子が一番かわいかった。
リアルなんだけど、表情が人懐こい。
信楽高原鉄道が復旧したら、また行こうと思っています。
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