陶磁器と文鳥と作劇塾
作劇塾の塾生です。塾での日々、及びアンティークや陶磁器類、そして文鳥の雑文
根性と怪異
今更何ですが、怪談好きです。子供のころから好きで、作劇塾に入ったのも『新耳袋』愛読者であった事と、怪談イベントに参加していたことも関係しています。
怪談好きではなかったら、作劇塾に入ることなく、ホラー好きであることもなく、一人で家でこもって小説書いていた事でしょう。
……はて、そうなると、ジャンルは何書いているんだろう?

そんな私ですが、一度だけ奇妙な出来事があります。
高校生の頃、社宅に住んでいました。部屋は和室が3つしかなく、狭い家で夜更かしが親にばれぬよう、布団かぶって、イヤホンつけて、深夜放送のラジオを聞いていました。
冬でした。とにかく、部屋を真っ暗にして寝たふりしていたのは憶えています。
そして、次の朝。
超不機嫌の父が私に一言。
「夜中の0時に何をゲラゲラ笑っていた。うるさいぞ」
「……え?」
そんなはずないでしょ。布団の中でイヤホンしてラジオ聞いていたのに。
「いや、お前の部屋からだった」
と、言った瞬間、父の顔が?という表情になり
「もういい」
といって、それ以上追及されることなく切り上げ。
何だったんだろう。

そして次は、不動産屋さんのお話。
商談ついでに「何か怖い話無いですか?」
と聞いてみたところ。

「怖いというか、不思議な話はありますよ。例えば、扱っている空き部屋を外から眺めていたら、やけにカーテンが揺れていた事あります、人が入るはずもないし、閉め切っているから風もないのにね」

ああ、それからとちょっと口を曲げて。

「以前、お客様希望全て、間取りや場所、予算もドンピシャ、後は現地にご案内するだけという物件があったんです」
お客さんはすごく乗り気で、不動産の営業さんとしては、もう9割は契約成立と思ったらしい。
ところが。
「内見してもらおうと鍵開けた瞬間に、そのお客さん一歩も部屋に入らないうちから、玄関口で『やっぱり止める!』と叫ばれまして。理由は一切教えて頂けず、あれはちょっと参りました」

そして、ちょっと笑って

「K様に(私です)に今、お見せしているマンションの10階の物件、コレ、いわゆる心理的瑕疵物件です。ベランダから飛び降りですが、どうなさいます?」
「いやです」即答

怪談は好きだけど、根性は無い。
だってイヤじゃないの。生きた人間相手の喧嘩なら、手段さえ選ばなきゃ勝てそうだけど、相手がもう死んでるのはちょっと……どうやって喧嘩すればいいのよ。汚い手すら使えないじゃん。

怪異とは遠くにありて想うもの
スポンサーサイト
塾の向こう側
仕事で「けっ」と吐き捨てたくなる事と、我ながら「やっべぇ、なんでこんな事やらかすかなあ」と思う失敗が相次ぎまして。
幸い、人死には出ていません。ですが下手を打てば、大損害か大クレームの可能性があった。いつかは近い事をやらかしかねない、我ながら。

仕事をやめる潮時か、と思いました。
運命の転機には、そんな事が絡むらしい。元々性格柄、細かい心配りと精密な事務労働に向いていないのです。
と、言う訳で、家人に相談してみる。
「あのさー、半年後をめどに、仕事辞めたいんですけど。それまでに、今希望している文筆業で何とかなるか、努力してみるから」
「専念したいの?」
「半年をめどに、専念できる環境が作れるようにしたいなと」
ああそうと家人。そのあっさり感が素敵よ。人によっては、私に関心が無いのかと思うほど。

さて、ネットで見つけたライター募集、そしてあわよくば、良いバイト先をご紹介……と都合の良い事考えながら先生にご相談。

「ネットでライター募集のサイトを見つけまして、そこで自分の実力がどんなものか、確かめられたらなと思うのですが」
「自分、ライター志望だったっけ?」
「作家志望ですが」
「半年間ライターって、それ都合よすぎ。生き様ブレまくり」

まず、ライターというのは名刺を配り、営業をして名前を覚えて頂くまでに時間がかかる。最低3年以上は見ておけとのこと。
「大体なあ、名刺配ってすぐ仕事もらえると思うか? 忘れた頃に依頼がやってきて、その時、半年たっているからもうライター廃業しました、なんてあっていいと思う?」
積み上げる実績も、紙媒体によって作られるとのこと。

「自分、小説書きたいんやろ? 生き方に逃げ道作ってどうする」
「この考え、逃避でしょうか」
「逃避やな」

それで思い出したのは、私の人生を決めたキッスの人生相談。
夢を追う前に、まず自分を養える大人になれ、そのあとに夢を追えとの回答に、いたく感銘を受けて就職してしまった私でしたが、たまにその就職、それ自体が逃げ道だったのではと思う事がありまして。
それも聞いてみる。
「私、あの時就職して正解だったんでしょうかね」

別に、それはいいよと先生。
「俺がどうこう言っていたのは、バイトの事や。目標や夢を追う事よりもバイトのシフトを優先するのがアカンっちゅうねん。バイトは責任ないし、本業ちゃうからいくらやってもスキルにはならへん。業界の人に会って話をするチャンスより、明日のバイトのシフトが優先か」
「じゃあ、正社員が『明日、会社の出張なんです』ならどうなんです?」
「そこは出張行け!そんなん重いわ!」

逃避はやめます。仕事もちゃんと向き合いましょう。

ですが先生、私の失敗で会社大損害被ったら、先生のせいです。
連帯責任、どうぞよろしくお願いします。



塾の裏側と大人のファッション
合評。

設定を変更した後、どうも合評が盛り上がらない。

「んー、この場合は『むしゃぶりついた』じゃなくて『つかみかかった』の方がしっくりくるなあ」
「学校のレベルを罵倒するのに『底辺校』は話言葉として使わんな。『馬鹿学校』ちゃう?」

「あのー、その辺りの文章はこっちで修正しておくとして、次の合評は次章に進んで良いんでしょうか? 先生」

「うん、ええで」

何なのですか、あの「何でラノベじゃあ! 自分、適不適があるやろ!」「良いじゃないですか、習作なんだから! 練習です!」
と、戦っていたあの日々はどこへ行った!1章話が進むのに3カ月かかったあの日々は?

平和を享受して良いのか? いや、これは平和なのか、夏の先生は、お仕事お忙しいから投げやり……いやいや、流石に1年半の遠回りをしただけの何かを、身につけたのかもしれん私の合評作品。
でも、真相は分からない。聞きたくもない。

今まで人様の評価にここまで悩んだことないぞ。
おお、これが俗に言う人生の壁か。

と、授業終わってから、飲み会へと向かいつつウンウン悩む日々です。
ですけど、これを最後まで書き上げたとして、この課題を先生に「じゃ、これ、投稿しまーす」と言った瞬間に真相は分かる。 
制止されるか、いいよと言われるか。
どっちだ?

********************
大人になれば、選択肢が増えて自由度が増すと思っていましたが、そうでもないのがファッション。

雑誌やエッセイでは「どんな年齢になっても、好きなモノを着ればよいのです。それが貴方の個性というもの」と謳ってくれてはいますが、それを鵜呑みにしないのも大人のたしなみです。
客観性を持つ。それもおしゃれのコツだ。
そして、もうひとつ……それは体力。

通勤途中、他社の若いOLのお嬢さんたちともたくさんすれ違い、出勤に退社時刻と、周囲はちょっとしたファッションショー状態なのですが……おネーさま方と、若い娘さんのファッションについて語る。

「私、もう気温30℃過ぎたらストッキングなんて履けません。いくら可愛くても、化繊のワンピースは無理です、吸水性が無い」
「ちゃんとヒール履いて出勤してるのねえ、すごいわ、みんな……わたしもう無理、足が痛い」
「綺麗に髪を巻いてますね、楽をとってショートカットにした私には、恐れ入る」
「もう、通勤バックに革製バックなんか重くて持てない」

昔なら、私たちも出来たけどねと、皆で意見が一致。

「もう、服装ポイントは『楽』よね」
「水洗いできるかどうかも」
「汚れが目立たないっていうのも重要ですよ」
「ポケットがあるというのも、最近重要かな」

……ちなみに、皆さんバブル絶頂期を知っている方々。
あれだけ、ファッションに金と情熱を費やした方々が、年月を経てたどり着いた答えは「服は機能性と楽さ重視」ときた。

それは、年を経た末にたどり着いた真実なのか、それとも怠惰なのか、どっちなんでしょうか。








占いと前世
基本、信じるのは目に見えるものと、証明できるもの。
モノなら良品と不良品の区別はつくけれど、占いは、当たるも八卦当たらぬも八卦、結局当たったのかそうでないのか、判断できません。前世となると、証明が出来ない。「貴方は中世ヨーロッパの貴族の娘」なんて言われたって、誰も見てきた訳じゃないし。
そうなると占いとか前世とかは、私にとって「信じない」のカテゴリーの中に入っているのですが
占いを信じませんっと断言するには、微妙な思い出がありまして。

10代後半、占い師のバイトをしている知り合いを通じ、前世を見てもらったことがある私。

「江戸時代の商人だわ」
「へえ、男でしたか」

どうせ誰も分からないんだから、この際『貴方は異国のお姫様でした』くらいのリップサービスは欲しいと思う、せこい私に彼女は続ける。

「本業よりも、美術品集めとか、趣味の方に傾いていたようね。人に騙されて、碌な死にかたしてないわねえ。今でも美術工芸品とか好き? ああ、アンティーク好きか。やっぱりね」

その数年後。

退職する事になった私は、人事部の人と引き継ぎや手続きの話をしていました。
その人は、趣味が占いという男性で当時、課長。
何かの流れで「見てあげるよ」と、私の生年月日を聞いてから、メモにあれこれと数字を並べて計算する。
開口一番。

「古いもの、骨董とか好きでしょ。そんな星の下に生まれているな」

その時、思い出したのはいつかの前世占い。
絶句です。当てられた事に絶句、違う場で違う人の占い結果が、それぞれ一致している事。そしてこの人事部課長、その趣味を職務に流用しているのではという疑問。

骨董好きの理由を聞かれれば、いつから好きになったか、そのきっかけも憶えていないけど、いつも間にか好きとしか言いようのないものです。
ああ、そうか、そういう星の下に生まれたのか。納得。

家庭環境でも、誰かの影響でもない私の趣味。ナルホド、人を形作るのに「星の下」そういう要素もあるのか。

ちょっと面白かったです。