陶磁器と文鳥と作劇塾
作劇塾の塾生です。塾での日々、及びアンティークや陶磁器類、そして文鳥の雑文
来年もよろしくお願いいたします
さて、ついに大みそか。

思えば今年、投稿しようにもネタが浮かばないと悩んでいたけれど、いくつか書いて投稿は出来たので、まあ程度は低いながらも目標クリア。

次はクオリティ。

そして・・・・・・合評課題を何とか上手い事通過させよう。
どうやら、この塾ではある法則が働いていまして、それは『今現在、プロとして仕事をしている元塾生は、過去に合評課題をちゃんと仕上げ切っている』だそうです。

このブログの存在も、まだ旦那にばれていません。
続けていけます。ありがたや。

今年もお世話になりました。
来年もどうぞよろしくお願いいたします。
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塾の向こう側
それは11月最初の提出から、全く全く進まない。

11月15日にアップした『塾のそっち側』から話は止まっております。
下水道にて大量の人間の食い残し発見、下水道に入る高校生軍人二人組、そしてついに人喰いヤンキーと対面する・・・・・・ですね。

軍人なんだからもっと作戦の配置考えよとか、真夜中にドンチャンやらかせば人は起きてくるだろうとか、装備が古いとか、アクションが説明文になってるよとか、えー、これってホラーでしたか。SFアクションと思っていましたよ、だって怖くないんだもんとか、人喰いヤンキーの正体はまだ不明にした方がホラーらしいだろうとか、まあ色々。
そして。

「あのさー、こいつらどれっくらいの覚悟を持って、この任務にあたっているワケ?」

ほんの些細な事が、元あるべき未来を変えてしまう。
タイムトリップ話には、必ず付いて回る『パラドックス』ですね。

「下手したら、自分たちの任務によって世界が変わるんやで。それっくらいの重い責務を背負ってくるんやろ。その辺りどうよ?」
「時間という川の流れが歴史だとして、川底の石を少し動かしたくらいでは歴史が変わらない、という論ですよ」
「石どころじゃねーだろ、人喰いウィルス持ち込んだ時点で岩が動いておるわ!」

うーん、このあたりの屁理屈・・・・・いえ、ロジックも考えなくてはと悩み抜き、台湾で孔子廟で手を合わせた結果、思いついたのは、ドラえもんのロジック。
そうだった、のびた君の将来を変えんと、孫のセワシがドラえもんを送り込む、そのロジック。
よし、これで行こう。

・・・・・・結果。

「うーん、やっぱり駅でどんちゃん大騒ぎがなー、だって絶対人通りあるやん。駅の近くってコンビニあるし」
「そうですか。私の駅前って、22時以降ほとんど人いませんよ。コンビニも、駅中にアズナスあるから、少し離れたところにあるし」
「あのさー、ワタシのところはどうでもよろしい。駅周辺の描写が納得いかん」
「じゃ、駅やめてド田舎にしますか。人通りないし」
「自分さー、楽な方へと逃げる傾向あるな」

壁があったら迂回する。これは私の生活信条・・・・・・じゃなくて、駅がダメってことではないのか。

「ド田舎って事は無いやろ。でかい下水道があるってことは、都会なんだし」

駅前で、こんなに悩むとは思わなかった。
でも実は、ちょっと楽しい。我ながらどんな屁理屈・・・・・・いえ、抜け道を考え出すか。

「これ書くの、もうやめろ、とは仰いませんよね」
「難しいで。もうほとんどホラーじゃなくなっているし」

良いんですよ。ホラー書きたいとは言いましたが、この話を書きたかったんですよ。
人を喰うようになった人間は、人を見る視線がどのように変化するのか。
そして、以前から合評以外の趣味の書き物で出していた、この高校生軍人二人組と女子高生ヒロインの話と組み合わせたかったのです。

初心に戻ろう。

それに、ホラーばっかりなので、ちょいとは毛色の違うもの書きたい。合評って自由課題だし。

あ、これ以外のホラーは、合評以外で書いてます。




台湾にて他力本願
・・・・・・台湾は、私にとって禁足地。

いえ、治安とか犯罪とか、そういう事ではありません。

台湾は治安良いし、食事も足つぼマッサージもハズレは無いし、街並みの建物は古くても、道にゴミは無くて綺麗。
トイレの設備は古くても清潔。悪臭一切なし。
例え下町の食堂であれど、入った私を一目で日本人と察してくれて、片言の日本語、もしくは日本語メニューを下さる・・・・・・そんなところです。
ですが、台湾は私にとっては禁断の地。

じゃあ行くなよというもんですが、年に一度、楽しみにしている海外旅行。
でも今回はヨーロッパはきな臭い。フランスは大騒ぎだし、イギリスも不穏だし、一番好きなドイツも今、騒がしい。ベルギーは会社から渡航自粛命令が下ったし、そうなるとオランダも・・・・・・。

と、いう訳で、12日から5日間、台湾に行っていました。
台湾には龍山寺という有名なパワースポットがあります。

道教の神様たちが祀られているこのお寺、ここに祀られている神様たちには、それぞれ得意とする願いの分野があるので、具体的なお願いがあればその専門の神様にお願いをするのです。

迷いと悩みと煩悩が、服着て歩いて出勤して塾通っている、『他力本願』をモットーとする私が飛びついたのも、当然でしょう。

お線香をもらって、ガイドに書いてあった作法を守ってお祈り。
そして、お寺から外に出た途端、ふいに浮かんだこの言葉。

『人生、死ぬまでの暇つぶし』

・・・・・・そういえば、そうだったけ。
自分自身の座右の銘が、なぜかこの台湾の地で、改めて浮かびまして。

字面は不真面目ではありますが、私にとっては万能の言葉です。
何かに挑む時、人生、どうせ死までの暇つぶしなんだから、有意義に使えと思えるし、失敗しても、暇がつぶれて良かったな、と思えるし、いつかは死ぬんだと、だらだらと迷う頭の区切りにもなる。

ありがとうございます、神様。
初心にかえります。

・・・・・・と、寺を後に。
これが映画なら、爽やかな幕切れとなるのですが。

その後、今回旅行の最大のハイライト、昔に一目見て愛してしまい、今回の再会を夢見ていた『北栄 汝窯青磁無紋水仙盆』は、故宮博物館から違う博物館に貸出されて不在だわ、高価で滅多に飲めない、台湾の文山包種茶が安いのに目がくらんで1・5キロ、その他の茶葉も入れたら全部で2キロ以上。毎日飲んでも約一年分の茶葉は買い込んでしまうわ、茶器天国の地でポットを4つ、茶杯を6つ買う。その他もろもろの雑貨に玉器。

茶好きの陶磁器マニアの理性のタガをぶっ飛ばす、茶器とお茶天国。ヒスイや美容雑貨も充実、禁断のパワースポット台湾。

さて、荷物の超過料金も取られて無事帰国。
台湾で改めて心に刻んだ『人生死ぬまでの暇つぶし』を先生の前で述べれば、

「俺は自分の暇つぶしの原稿を指導しているワケ?」
と、不興を買う。

食器棚からはみ出した、40数個めのポット、台湾茶器の収納に悩みつつ思う。
やっぱり、台湾は禁断の地だわ。
また行こう。次は鶯歌も行かねば。






小津映画とホラー
作家志望のくせに小津映画を見ていないなんてね、まーあ、なんて事でしょう。地獄に堕ちナサイ。
と、淀川長治さん風に怒られてしまったもので、今更観たのが『晩秋』

絶対とは言いませんが、観たいとは思わないジャンルでした。
だって映画って、スクリーンの中の非現実を楽しむものだし。小津映画って描いているのは『日常』だしなあ。
・・・・・・と、思いつつ観たのですが。

なんか、怖いな。この映画。

父親と娘の日常を描いているのですが、母親の影がほとんど出てこない。

死別か離婚かで違ってくるとは思うのですが、母親の、妻の存在がどこにも見当たらないのです。
話題にも出ないし、母親をしのばせる風も無い。
後半、結婚をしたくない、お父さんの傍にいたいと訴える娘に対し、父親が自分と母親との結婚生活を語る場面があるのですが・・・。結婚式、嫁に行く娘が母親を想う場面はあるかなと思ったけど、ない。

両親のどちらか片一方の存在が希薄な親子って、マザコンやファザコンがそうですが、どこか歪で、欠落感がある。

その欠落感やあやふやな部分が、小津映画の魅力なんだと教えて頂きましたが・・・・・・。

原節子演じる紀子の演技の凄さもあるのです。父と一緒に能楽を観ている娘が、父の再婚相手候補が向こうの席にいるのに気が付き、その彼女を見る目。視線の演技とは、こういうことかと感動。

そして気がつく。ホラーの定義とは、気がつけば、いつもの日常から離れて、とんでもない場所に連れていかれていたというもの。
日常ってやっぱり大事。

それを考えると、日常を描いた小津映画は、ホラーのネタを考える土台になりはしないか。

たまには違ったものを観るべきだなあ。






塾のこっち側
さて、合評。

下水道の中で優等生ヤンキーと遭遇した高校生軍人二人。
そこから書き直しで、中中中中進まないなぁ。

「破壊ぶりが足らんな。アクションも説明文になっとるし」

上手い描写は、ある程度読者の頭の中にゆだねるものだ、と先生。

「それからなあ、いきなり戦わせているけど、それは展開としてどうかと。今出すシーンと、後だしするものがあるやろ」
「?」
「最初は押さえこんで、徐々にマックスに持っていくのが上手い展開。最初って正体不明やろ。ゴジラもそうやし」

あ、そういえばそうだな。怪物や殺人者の出現した跡を発見する主人公たち。その跡を見ると、何かとてつもなく恐ろしいものである事が分かる。でもそれしか分からない。全体像がつかめない。

「砂浜で一回こいつら(高校生軍人)ザコキャラの感染者と戦っているな。明らかに高校生ヤンキーはザコとは別格な訳や。今までの奴とは違う。そこんとこ、どう思わせるかやな」

目からウロコ

そうでした。セオリーですよセオリー。

不気味な存在は、小出し。じわじわと明らかになる正体。
ホラー書いて読んで見ているくせに、なんでそこんトコ忘れていたかなあ。

「ありがとうございます! そうでしたよそうでした!」

そして飲み会。

T野さん。

「今回、1ページに3箇所は指摘部分がありますよ」

えーと14ページ書いて出したから・・・・・・おお、42箇所もあるのか。
いつもながら、ちゃんと真っ当にチェックしてくれてありがとうございます。
もしかして、下手なSFは取り締まらないとならないという義務感かもしれない。

「小道具がなー。これって80年代SFに使われていたモノですよ」
「つか、80年後から来た奴らなんだから、80年後の生活とか科学の発達とか、よく考えろよ」
「軍隊書いているけど、フワっとしたイメージでしか知らないでしょ。ちゃんと自衛隊とか調べましょうよ。軍事作戦の兵士の動きとか、そういうの」
「80年後の人間出すなんか、よーやるわって実は思うとったんや。実は自分が考えている以上に書くの難しいで。この話」

・・・・・・雨あられと降り注ぐ批評及び助言で満身創痍。

「映画見ろ映画。いつも言うとるやろ」

そうですね。
とりあえず、晩秋を見よう。今なら良さも分かるかもしれない。
そしてホラーの金字塔。13日の金曜日を2本。旧版とリメイク版でも観るか。