陶磁器と文鳥と作劇塾
作劇塾の塾生です。塾での日々、及びアンティークや陶磁器類、そして文鳥の雑文
塾のそっち側
合評。

T野版を加えて再編集、そして失敗した男子高生軍人の軽口削除、任務失敗の苦悩とか、新たな敵への闘争心など入れて書き直し。

「やーっと軍人らしくなってきたじゃん」

地の文ではなく、セリフで状況説明しろとか細かい部分直して、ようやく一歩。
あー良かった。
思えば11月から止まっていたよ。2ヵ月もかかっちゃったよ。

「もうラノベ調は削りましたよ・・・・・・ハードボイルドで行きます」
「そうしとけ」

さようなら、ラブレター乱舞に呑気な朝ごはん場面。
書きたかったよ、手作りお弁当差し入れと女の子同士のパジャマパーティ。
ああ、軍人たちのお茶会場面も入れたかったな。

「習作だから、何でも書けるって思ったんですけどねえ・・・・・・言っちゃえば、実験みたいなもんだし」
「すでにその実験は失敗しとるって、何度言わせるねん」

大体やなあ、プロの作家だって、何でも好き勝手に書いてるワケちゃうぞと先生。

「ライトノベルは企画ありきで、漫画だって編集部の意向が入るんだから。それだからプロの作家でも、同人で好き勝手に書く人がおるんやんか」

でも小説は比較的、その辺は緩いらしい。

「あーでもなあ、漫画描ける人は良いですね。羨ましい」

実は漫画家になりたかった私です。
アクションやメカニックなどの表現は、漫画の方が迫力あるし。
それに、あんまり突飛なストーリーでも、漫画ならなんとなく納得して読めるし。
特に『暗殺教室』なんて、漫画向きの話です。

「・・・・・・漫画が一番難しいけどな。ストーリ以外に、絵を書くセンスもあるやろ。単に絵が上手いだけじゃなくて、コマ割りとか構図。映画を良く観る人間は、そこのところ上手いけど」
「プロになろうとは思いませんが、今からでも絵の練習しようかなあ」

手が書けない、全身像が書けない、右向きの顔が書けない。
でも練習すれば、何とかなるんじゃないかなと。
実は、登場人物のイラスト書きながら、進行を考える事が多いのです。
絵を描く事によって、具体的なイメージが出てくるのです。コイツこういう性格だなとか、話の場面の舞台装置を考えるとか。

「やめとけ」

きっぱりと言われました。

「小説にしておけ」

思えば、先生は過去、何人かの漫画家志望の塾生さんに別の道を示し、進路変更を促されています。
結局その道に進み、プロとなった人たちが何人もいる。

適性を見抜く、その先生がきっぱりと「やめとけ」

・・・・・・さようなら、ラノベ調ホラーに続いて、漫画家の道。

あーあ、漫画『吸血姫』の美夕、夕維と、田中芳樹の『薬師寺涼子シリーズ』の挿絵を描かれている垣野内成美さんの絵を目指したかったんだけどなあ。

と、あっさり諦めたところで、漫画の才能無し確定です。







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嫉妬とワタシ
さて、嫉妬にかられ、風船爆弾で福知山市を火の海にするところだった私。

嫉妬という感情について語るなら、外せませんこの映画。
『アマデウス』ミロス・フォマン監督です。
主役はF・マーリー・エイブラハム演じるサリエリ。
モーツアルトはトム・ハルス。

観て号泣しました。

音楽が夢だった田舎の少年は、モーツアルトの噂を聞きながら想う。父親がもっと、自分の夢を分かってもらえれば。
そして神に祈ります。

「神様、私を偉大な作曲家にして下さい」
「音楽で、あなたの栄光を称えます」

そして突然の父の死去。サリエリはウィーンへ行き、数年後には宮廷作曲家に。
演奏会でモーツアルトを探すサリエリ。
神童と呼ばれる彼は、どんな男だ?

そして知ってしまう。ウォルフガング・アマデウス・モーツアルトという若い男の下品さ、餓鬼さ加減。傲慢さ。
でも天才。
作った曲は、神の声。
そして自分の曲の凡庸さ。

モーツアルトは新進の音楽家で、有名だけど貧乏。
サリエリは、ヨーゼフ二世に、富裕層の貴族たちに認められているエリート音楽家。
でも『鑑賞者』の才能があるサリエリには分かっています。
その才能ゆえに、一番モーツアルトの理解者となったサリエリは、モーツアルトに嫉妬してしまう。

サリエリは、音楽を愛していた少年です。音楽が好きで、そのために神に祈りをささげ、音楽家の夢が叶ったことで神に感謝し、貧しい音楽家の援助するなどをして徳を積んだ。

でも、神は本当に自分が望むものをくれたのではなかった。
天才モーツアルトが現れた時、それを知ってしまった。切望と憧憬、嫉妬。
しかもモーツアルト、禁欲的な自分と違って下品だし、餓鬼っぽいし、しかも笑い声が気に障る。

天才を見抜く才能があったがゆえに、そして純粋に音楽が好きだったサリエリ。
だからこそ、純粋な嫉妬が出来たし、自分を誤魔化す事も出来なかった。
泣きましたね。下手な闘病純愛モノには涙一滴出ないけど。

神様は、サリエリを作曲家ではなく、天才モーツアルトを評価して、補助する役割に選んでいたらしい。
天才を見抜くのも、違うベクトル持つ天才です。

それを考えると、最後、サリエリが死にかけているモーツアルトの『レクイエム』作曲の完成を手伝っている場面。
あれは神を憎んだサリエリの、救いの場面だと思えるのですが。
(そのレクイエム作成も、モーツアルトを追い詰めるためのサリエリの謀略ですけどね。でも天才は早死にって言うし、それも神様の仕業と思えなくもない)

モーツアルトがサリエリに言う。
嫌われていると思った。赦して欲しいと。
そのサリエリの演技、表情が凄い。

負の憧憬を持っていた天才の人間臭さ、その思いもよらなかった事を、今更知らされた愕然と茫然。

悲しすぎる。おかげで彼は30年以上、自責の念に苦しむ羽目に・・・・・・。

この映画は、歴史に忠実ではありますが、ドラマです。

実際のアントニオ・サリエリは、生前はヨーロッパ楽壇の頂点に立ったお方。教育者として優れ、ベートーヴェンやリスト、シューベルトを育て、なおかつ貧しい音楽家の援助もしていた人。
偉大な人です。音楽の歴史を陰で支えていた人。

ですが、天才と凡人を語る上では必ず上がってくる名作です。

・・・・・・仕方がないよ。相手は天才だし。
嫉妬できるのも、天才を見抜ける人間の、まあ一つの特権かな。

ちなみに、私の嫉妬相手であるT田さん、T野さんのコメントは。

「もうちょっと、上のレベルに嫉妬しましょうよ」
同情とも、憐憫ともつかないコメントをされたのでした。
塾のあっち側・・・・・続
その日、合評に出したのは、いつもの課題だけではなく、その昔WEB『幽』に投稿した短編も出しておりました。
見事に採用されたので、自信あったのですけど。

「よくこんなん載ったな」

先生、いきなり自信を木端微塵に粉砕。

「・・・・・・でも載ったんですけど」

数年前の作品です。当時、『幽』WEB上で、月替わりに出されたテーマを元にしたショート・ショートが募集されていました。
ちなみに私が書いたテーマは「黒」です。
幸せな友人を妬み、黒枠の葉書をその人に出した女の話ですが、その呪いは・・・・・・という話

課題を手にして、黒板に何かを書きつける先生。

「俺ならこう書くな」

それを見て「ぶっっっ」と叫んだ私。
・・・・・・違う。違いすぎる。

「書き方があるやろ。説明文はダメ。いかにして、目の前に映像が浮かばせるか」

先生の書き方。黒枠の葉書に、記された『怨』 この文字の禍々しい描写が見事に浮かび上がる。
それに引きかえ、元の文章は駄文。怖さも厭さも伝わらない。
プロってすげえ。

「これも書き直して提出」

新耳袋から怪談狩り。思えば先生は怪談の「定番」を作られた方。その文章の力の恐ろしさよ。
うなだれて「はい・・・・・・」とつぶやく私。

そして、飲み会にて。
SFご担当、T野さんよりワタクシへプレゼント。

「今、貴方が書いている課題ですね。T野版で書いてみました」

そのプレゼントを見て、この日第二回目の「ぶっっっっ」を叫ぶ私。
ぜ、全然違う! 全く同じ場面を書いているのに、私の書き方よりも、緊迫感やスピード感が段違い。
文章によって、目の前に浮かぶアクション! す、すげえ、ちゃんとSFになっている!
・・・・・・と、いうか、この方はSF担当ですけど。

「さてはT野さん、私の書いたもの読んでいる内に、SFがSFになってないとか、まどろっこしくなって書いたな」

次の日、改めて読めば読むほど嫉妬心。

風船爆弾を福知山に飛ばしたろかとも思う。
しかし、私は大人。嫉妬をのみ込み、彼へメール。

『次の提出に、このT野版折り込んで良いですか? その旨、ちゃんと注釈入れますので』

だってT野版の方が、どう読んでも映像浮かぶし、カッコいいしなんて、口惜しいので書かない私。
段違いだもん。優れた作品づくりに是非ご協力願おう。
イヤって言ったら、風船爆弾を飛ばしてやる。
そして、メールの返事は

『いいですよ』

かくして、福知山の平和は保たれた。

先生には打ちのめされるわ、T野さんにはぶっ飛ばされるわ。

同じ話なのに、文章によって浮かぶ風景が全然違う。その怖さを、身をもって思い知らされた私でした。
塾のあっち側
合評。

感染した元優等生ヤンキーを取り逃がした高校生軍人二人に、上司から命令が下される。
『感染者は処分しろ』

感染者はこの時代の人間であり、手を下したら歴史が変わる恐れ大。しかし、世界の存続を最優先と言い切る上司。
命令を受けた後、男子高生軍人、いつもと手触りの違う敵の感染者をどう分析するか、相方の超絶美少女軍人に問う。
相対すれば分かる。その自信が無いのか? と問う美少女軍人。
いや、まあそれはね・・・・・・と頭を振る男子高生軍人。
お互い、そっちの自信と実績はルックスとスタイル以上に持っているはずだろ、美少女へと軽口。ちなみに彼も美形設定。

しかも、軍人としての存在意義と、矜持を改めて自覚させてくれた彼女へ『これだから大好き』と軽口叩きまくる。
いえ、そういうキャラクターです。

「軍法会議もんやな、コイツ」

歯をくいしばれと叫んで、往復ビンタやねと付け足す先生。そういえば美形キャラはお嫌いですか。

「いえ、僕も彼の軽口はどうかと・・・・・・違和感ありです」
Oさんまでか。

「考えてみい、こいつが下水道で感染者撃たなかったばかりにこの体たらくや。重傷者続出、戦力半減。判断ミスやで」
「見た目は普通の民間人ですからね。軍人なら撃つのに躊躇するでしょ」
「命令されとるんやろ。そりゃ、見た目はフツーでも、次の瞬間には感染者と分かったんや。なら撃てよ」

とりあえず、自分の判断ミスによってミッションは大失敗に終わっている。反省が足りんよ、軽口叩いている場合か、反省するべきだろうとのこと。

「なーんかラノベに未練あるよなぁ。無駄なところでコミカル取り入れているっていうか、書きたい事重視のあまり、大事な部分を無視しているっていうか・・・・・・」

まあ、そうですね。
と、あるパニック映画で、緊迫しているはずの場面で、つまらんコミカル部分を見せられて「それ、いらねえよ。余計だよ」と思った事あるし。

でも、つい手が動いちゃうんだよなあ。
基本は真面目でも軽口叩きまくりのキャラと、無表情、感情の動きのないキャラの対照は、会話によって表現したいので。

「でもさあ、この軽い性格が変わってもおかしくないほどの失敗だと思うで」

・・・・・・後半、書き直し。

でもなー一見反省の色が薄く、失敗の後ほど軽口叩きまくる人っているじゃん。でもね、反省はしているんですよと、内心自己弁護して思い当たる。
あ、それ私だ。

そして思い出す。

『現金に手を出すな』ラスト辺り、レストランに女を連れてくるジャン・ギャバン。
その綺麗な彼女に注目する客の男たちに対して、ジャン・ギャバンの軽口。

「見るだけならタダだ」

洒落ていて、コミカルだけではない軽口。

・・・・・・ハードボイルドにヒントか? これか、いや、出来るのか?

迷走は続く。










反省してみた
今年の投稿小説は、もっとクオリティ上げること目標にしまーす! といったところ「当たり前だろ」という目を向けられてしまい・・・・・・と、言う事で、当たり前すぎて仕方が無いですが、考えてみました。
書いてる小説内容の品質向上のために、何をなすか。

「映画見ろ」「小説読め」「取材せい」

素晴らしいお手本を見て、勉強する事当然ですが、また違った角度から考えてみる事にしました。
「ダメな小説とは?」

まずは、地雷を避けることから始めてみよう・・・・・・やや消極的な方法ですけど。
そこで、周囲の皆の意見を聞いてみたのです。

「まずねー、読んでから、何にも残らないのはアウト」
「何を読んでそう思った?」
「忘れた。よっぽどつまらんかったんやな」
・・・・・・タイトルくらい憶えとけ。参考にならん。

「面白くないのは読まないし」
ごもっともです。

そんなこんなで、過去に聞いた話やメモなどを参考にしてまとめてみたところ。
改めて、ダメな小説の共通点が私なりに分かりました。

『話の筋道だけ説明している。肉付けが無く、読んでいる人を楽しませようという態度が無い』

・・・・・・やらかした事あるな。とりあえず、書き上げるのに精一杯で、登場人物や描写に遊びの部分が無いっていうか。

『話の始まりと終わりで、主人公の成長や立位置の変化があるかどうか』

アスカから「気持ち悪い」と言われて終わったテレビ版、エヴァのシンジはまあ、おいといて・・・・・・劇場版はまだ完結してないし。

他にもキャラクター造形からストーリの練り方、色々ありましたが私にとって「心しとこう」と思ったのが、上記の二つ。

そして最後

「応募要項守れ」

・・・・・・先生から、投稿小説の応募締め切りにまつわる怖い話を教えて頂きました。

あーこわ。

怖すぎて書けません。

塾の向こう岸
さて、今週の金曜日が課題提出。

夜明け前の時間帯とはいえ、駅の前でドンチャンバトルをすれば、人は起きてくる。警察沙汰になるだろ、人喰いウィルス感染者捜索は極秘ミッションのはずなのに、それってすっごく間抜けじゃん。

・・・・・・次の章にいけないのは、ここに引っかかっているせいなので、何とかせねば。
駅前って、一応人家もあるし、店もある。夜中に外の人通りは絶えるとは言っても、この夜の無い現在社会は、誰かが起きているだろう。

ですが、散歩中に「あ」と気がついた。そうだった、駅前の工場地帯!
阪急沿線、駅前に、元々工場地帯だったけれど、工場移転の後にずっと更地になっている場所がありました。
今じゃ再開発が始まっていますが、それまでは駅前からずっと更地が広がっていて、ほとんど空洞化していたっけ。
当時、走る電車から見る風景。更地だけが広がるその方向に、ほとんど人の通りはありませんでした。

あー良かった、さびれた駅前風景思い出せた。これで何とかなる。

書くときはひきこもるなって、こういうことね(どうなのでしょうか)

さて、塾に通って良かったと思う点は、ここです。

自分ひとりで書いていたら、見落としていた部分や思いつかなかったアイディアが、合評課題提出という強制力によって思考から押し出されてくる、それは私の場合は多々ありました。
趣味で書いているのって、どうしても展開が甘くなっちゃうし、完結出来なかった話もあるし。

自分的に面白いと思っていた場面や展開が、他人様には面白くなかったという事実も教えてもらったし。
これは・・・・・・財産ですね・・・・・・
新年明けましておめでとうございます。
新年明けましておめでとうございます。
今年もどうぞよろしくお願いいたします。

さて、今年の抱負。

「投稿作品のクオリティを上げろ!」

正直言えば、時間の捻出には限界があります。投稿する作品に、思うほど量産は出来ない。
それならせめて、もっと品質を上げよう。

そう作戦を練った次第です。

さて、旧年中は色々とお世話になりました。ありがとうございます。
今年が皆様にとって、より良い年でありますように。