陶磁器と文鳥と作劇塾
作劇塾の塾生です。塾での日々、及びアンティークや陶磁器類、そして文鳥の雑文
妄想の優先順位
さて、ストーリ作りの基礎、話を動かすネジ、それは妄想。
24時間垂れ流し、何を考えようと思おうと、口に出さない限りは決して他人にはバレることのない己の聖域。
この秘密の花園には、どんな花を植えても咲かせても自由よ。
うふうふ。例え手足の自由を奪われても、脳内までは手を出せまい。
と、いう訳で妄想を楽しみ、慈しみ、物語の花だの下世話な発想だの育てているわけですけど。

今週、課題提出。

さて、そうなると妄想にも優先順位が出てくるんですね。

課題も考えないとだし、もう一つもだし、さあ、どっちを優先?
いや、今週提出だから、期日は課題のほうが切羽詰まってるわ。
でもね、もう一つも期日は迫っているの。

じゃあ、どうせ垂れ流しだから勝手に風の吹くまま、妄想すりゃいいじゃんと思うでしょ?
それがですね、意外と難しい。頭の交通整理が滑らかにならない。
車道に普通乗用車とトラックなど、4輪車だけならいいのですが、二話同時妄想は、車道に4輪車に二輪車、馬に自転車にタラちゃんの三輪車が走って交通渋滞起こしているみたいなもの。
生ゴミの日は課題を考え、不燃ごみの日はもう一方の話を考えよう……それでも頭の中を制限するのは自分でも難しいので。
そういえば、何かの昔話にあったかな。
「キツネの尻尾のことを考えちゃいけませんよ」と言われた男が、それ以外の事を考えられなくなったって話。

連載持っている人は、その辺りどう脳内で区分けしているんだろう。

「記憶力を高める」「前向き思考を持つ」「負けない心の育て方」といったハウツー本はもう良い。
『この本を読んで、涙が止まりませんでした! 生き方が変わりました!』
 そんな感動も、私には要らん。

今、私に必要なのは「妄想を同時進行させるコツ」「妄想自由自在!!」
そんなハウツー本です。











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大人と経験
年を重ねたからすべて経験しているわけでもなくて、いまだ未経験ってよくある話ですわ。
車の運転だってそうですし。大人になったら運転免許、全員がもっているはずないじゃないですか。それなら経験も然り。

作劇塾飲み会にて。
年末の忘年会の話題が出まして。
夜通し飲み会後半部分、幹事の座争奪戦の末、私に決定。

「イタ飯なんか良いですねえ。このマンションの下にある店、ちょっと気になっていたんですよ」

その言動に、その場にいた元塾総務・現役作家の先輩が見抜いたらしい。

「あのーもしかして、幹事初めてですか?」
「無論」

……無論じゃねえよと無言のどよめき。

「旅行の幹事とか、経験は?」

会社勤めていたら、一度はやっている幹事。
その年の新入社員や、職場で一番年次が下の男性なんか、店選びから予約など、よく任されていましたけどね。
同窓会とか、そんな幹事もした事ないわ。誰かの企画に有り難く乗っからせて頂いた、私の人生の軌跡。

まあいいか。何事にも経験には初めてがあるのよ。
金属バットを振るっているプロの野球選手だって、子供の頃はプラスチックのバットからスタートよ。
と、いう訳で、会社勤めの知り合いに聞いてみた。キミならあるでしょ、幹事任された経験の一つや二つ。

「……と、いう訳で忘年会の幹事をすることになったので、教えてちょうだい。立場上、どんなお得があるのかね?」
「先にノウハウ聞かんかい! 幹事に自己中を入れるな!」

自分の事しか考えてない奴だなと糾弾される。
何だか、夏からこればっかり聞かされている気がする。

でもさ、他ならない私自身が私のこと考えてあげないと、誰が私の事考えてくれるのよ。

しかし、このままでは流石に世間体が気になって来たので、こんな私の人間性の弁護をしてくれる人、募集中。
塾の裏側
合評

前回「スリーサイズ100・100・100」のヒロインが食人主人公とヤッたかどうかなんてどーでもいいから、早く喰うか喰われるかせい」
と指摘された箇所を修正し、加筆して提出。

食人主人公、ヒロインを喰おうと首筋を食い千切ろうとしたのですが「不味い」ので断念。

「血が出ているじゃないの! キスの仕方も知らないの!」

怒りのヒロイン。すると……あれ?
脳天に稲妻、視界がおかしい。筋肉が痙攣をおこしてぶっ倒れる……そう、感染したのです。

「彼を食べたい」

食人ウィルスにやられたヒロイン、主人公に突進。押し倒して食おうとするも、巴投げをかけられて落下。床板が抜けて穴にはまる。
逃走する人食い主人公。彼の名を悲痛に呼ぶヒロイン。

さて、場面転換。死にそうな顔で学校に登校してきたヒロイン、授業を受けると思いきや、教室の外へ。クラスメイトの二人が、昼休みに噂し合う。

「やっぱり、ふられたのよ」
「彼女は、あの同級生君(デブ専)と幸せになるべきよね」

この二人を屋上に呼び出そうと画策するクラスメイト。二人っきりにして、同級生君に100・100・100を口説かせようとそれぞれ呼び出しメールを打つ。
さて、そのころ、ヒロインは食人ウィルスに感染したせいで飢餓状態に置かれ、裏庭でネズミを喰っていたりする。

放課後、屋上にてヒロインを呼び出したクラスメイト二人……のはずが、ツイッターやらSNSで聞きつけた野次馬が一杯。
この体重差カップルの誕生をこの目で見んと、スマホを持って待ち構える生徒たち。
ヒロイン登場。やんやと取り囲む生徒たち。
ネズミを食べた事によって、肥大した食欲が暴走、人格を乗っ取られているヒロインの目には、生徒たちが餌に見えていて……

先生一言「整合性がない」
えーそうでしょうか?

「考えてみろ、このスリーサイズ100ヒロイン、元々食い意地張った奴や。そんな奴が食人ウィルスに感染してみろ。夜から学校登校するまでに、2、3人は喰っとるぞ。それに、簡単に主人公をあっさりと逃がすかよ。もっとしつこく追いかけ回すわ」
「ははあ、確かに」
「感染した前日の夜0:00から、学校に登校するまでの間、絶対に何か騒ぎを起こしてるな。放課後まで空腹抱えて大人しくしとるかいな」
「話の運びに無理がある、と」
「読者目線とはそこや。面白いか否かもそうやけど、話の筋に無理はないか、破たんはないか、論理的に間違ってやしないか」
 その後の展開や、話の運び方に関して指南と指摘を受けて、修正のうえ再提出。

うーん。

スリーサイズ100の行動パターンについて、思案中。
あー待てよ、廃屋の住人どこに行ったのか、それも一応、作中で説明せんと。

さてと、書く前の儀式を始めるとするか。
塾の当日
まあ、まずは残業は絶対にしないぞと、朝に出る時に決心するところからスタート。

合評の日なんか、特にですね。
以前、合評の週に出られずに、全く指導を受けられなかったという悲しい事がありまして。

合評の日は、ほんとにドキドキというかなんというか。
何を言われるか、指摘を受けるか、書いた内容を思い出して「あそこどうだっけ」「あれは如何なものか」と自己採点。
ですが、自己採点では浮かばなかった指摘が結構多いです。

「そこかー!」

って感じ。正に、他人の目って冷徹。

まあ、書いている時ってテンション上がっていて、冷静さを欠いている状態でもあるので……それに、やっぱり目を変えないと、内容をとらえ損なったりとスルーしがちなんですね。
第三者の目に触れさせるのは大事ですが、だからといって周囲の人に

「見てちょうだい」

といって、簡単に見てもらえるもんじゃ無し。

「何書いてるの~?」

とは聞いても、読ませて~とは絶対言わない、それが世の中。

まあねえ、お稽古ごとの発表会と同じようなものでしょうね。
やっているのを聞いて「へえ、面白そうですねえ」と興味を示すことはあっても、だからといって「お稽古の発表会に来て頂戴」
何て誘われたら「……え……」と言って立ちすくむ。
人は、他人の趣味なんかどうでもイイんです。

そういう訳で、合評というのは有り難い場であり、一番の楽しみ。いそいそ塾へ。

そして、合評終了後。
飲み会明けて朝方。
「うわ~指摘されたよ。どうやって書けって言うのよ」
仲間たちと笑いながら、楽しい苦悩を抱えて、朝日の街を歩いていくのです。

これが毎週金曜日。

小説書いている人へ。

楽しいですよ。



大人と時間
睡眠時間が削られつつある今日この頃。

書きモノというのは、時間がかかるというよりも『時間泥棒』でして、気が付けば3時間あっという間なんてよくある話。
ブログも毎日更新だしな。

しかし、考えたらブログを開設しているのが知られたら離婚よ。
数年前、ブログの内容が元で、ストーカーだの人間関係トラブルだの、事件沙汰になった社会ニュースが良く上がりましたからね。

おかげさんで、このブログを開設する前に一言断っておこうかと話を出したら、
「そんな危険なものをしたら離婚」
とばっさり。
「普通の生活をしていて、トラブルに巻き込まれたのなら助ける。だけどブログの事件があれだけ騒がれ、トラブルの種になりやすい事を知っているだろう」
「まあね」
個人の悪口や中傷、写真で顔をさらすとか、まあそんな事に気をつければ……と思っちゃいたんですけど。
「わざわざ、そんなトラブルの種を作るようなことはするな。巻き込まれるのも御免だ」
……そういう訳で、隠れて開設、こそこそ更新。

以前は1週間に一度、今は毎日更新ですからねえ。
リスクが7倍よ。

それにしても、何が悲しいって、仕事中にネタや文章が思い浮かんだ時ほど焦ることはありません。
早く書き留めなければ忘れてしまう! てな感じでメモを取ろうとしたら電話が鳴り、名前を呼ばれ、書類渡され……。
あああ、仕事の中で淡雪のごとく消えていく名文よ。蜃気楼のように浮かんだイメージが雲散霧消……もう一回思い出せって? それが結構、昨日の夢を思い出すくらいに難しいの。
かといって、暇なときはホントにヒマで、目の前にある仕事のパソコンで、こっそり続き書いてやろうかと思うくらいですわ。

大人になるのって不自由ですねえ。子供の頃みたいに、時間を好きに使いたいですよ。
睡眠時間が5時間半ですよと職場の皆さんに愚痴言ったところ。

「え、俺3時間ですよ」
「私は4時間半」
「僕もそんな感じ。良く寝て5、6時間くらい」

……仕事から帰って、食事とかニュース見て、風呂入って寝て、朝に起きたらそんなもんらしい。

すみません。お仕事をちゃんとされて、社会を支えておられる方々。

せめて、会社のメモ帳でネタを書くのは止めます。
すみません。
大人と読書
カトリーヌ・アルレーの『目には目を』

電車の中のお楽しみとして、1日数ページずつ読みふけり、10日間ほどで読了。
ああ、若き日の私なら、とても「電車の中だけ」では終わらせられない面白さ。
駅に着いたらページを閉じるなんて、成長したのね私。

5回ほど到着に気が付かず、危うく電車を降り損ねるところだったけどさ。

破産直前の青年実業家夫妻が、年が離れた友人の男と、その姉を自邸に招待するところから始まります。
青年実業家は、友人の男が5億フランという大金を掴むことを知っていて、友人を経営に引きずり込むことで、金の算段をつけようとしている。
そして、我儘と無邪気で出来上がった美しい妻は、破産寸前の夫(ハンサム)に見切りをつけ、金持ち予定の友人(見栄え悪し)に乗り換えようと考えている。
質素で地味な性格の友人の姉(女医)は、青年実業家夫婦のわざとらしい歓待に感謝しつつも違和感を持ち、実業家の妻に惚れてしまったらしい不器用な弟を行く末を心配。

4人には思惑がそれぞれあって、運命の糸となって絡み合い、殺人と復讐、それぞれの破局の道へ進む……というお話


話は、4人の独白のスタイルで、ストーリーが展開していきます。
4人から3人、そして2人と登場人物が減っていくこのサスペンス!
そして肌理の細かな心理描写と精密な風景。
小説ならではの面白さ。映像化すると、面白さは4割は減るな。

一番最後に破滅を迎える、我儘な妻の心理描写なんて、読んでて『きゃああ』です。
そうそう、怖い性格ってこういう人。
綿密に物事を考えないのよ。
凄く単純で、想像力の画素が荒いというのか。
他人は自分のためにあると思い込んでいるところとか。

趣味には『飽きる』ということがありまして、モノによっては「上達中途半端」で終わってしまい、押し入れの奥深くに入れる以外にない道具だとか、ハウツー本が己をあざ笑う……という悲劇もありますが、読書ってそれがないのが素晴らしい。

そもそも、飽きるという事がないです。
本好きは一生涯本が好き。

しかも、10代の頃に読んだ本をもう一度読み返すと、当時なら知ることのなかった奥深さとか、発見があるのです。
ゲームは飽きるが、本は飽きない。

さて、カトリーヌ・アルレーは、ヒロインの性格描写の残酷さで有名です。
「わらの女」など、悪女モノを書かせたら一級。

高校生の頃に読んだときは、ストーリーを「ああ面白い」で済んでいたのですが、大人になると、登場人物の心情と、己と重ねる部分が出てくるのです。

自分のこと以外、目に入っていない。相手に対する思いやりナシ
あ……私、この我儘自己中サイコパスなヒロインと、似たこと言われて糾弾されたな。離婚危機のこの夏

まあいいか。確かに自分の事しか考えていないけど、殺してないし。

書きモノと縁起物
書きモノのために神頼み、儀式と続けば、そりゃ手を出しているだろうよ縁起物。
その通りです。
イワシの頭も信心からと言います。馬鹿にする人も多かろう。
でもこっちは笑いと必死と意地なのよ。

しかし、女子は大抵頷いてくれると思います。
何せ、恋のおまじないグッズだの縁結びだの、それは青春時代を彩るグッズ類でもあります。
無ければ、かえって寂しい青春じゃないか……小物をめぐるキャピキャピは、女の子の幸せの象徴なのよ。

まあ、そういう訳で、私も実はあるんですのよ。
パワーストーンって云うやつ。

天然石ですね。球形にクラスター型にと、色々形がありまして、その石に合った形状もございます。
それを持っていれば、願いが叶うとか癒し効果があるとか、まあ用途色々。

んなもんにすがっている暇あったら、もっと違う事せんかいと怒られましたが、だって、閃きってモノも重要なのよ。
そうなると、想像力とか思考力を高めるとかいうパワーストーンにすがりつきたくなるというもの。
これも神頼みの一つです。

しかし、水晶などは色々ランクや値段もありまして、ハンドボールくらいかな……それくらいの大きさは、200万円ほどしていました。誰が何の理由で買うのだ? 占い師か?

ところで、数珠のブレスレットです。女の子がよく付けていますね。
自分の希望や願い事などを伝え、それに合った石をカスタムして作ってくれる店もありますが、それ見たら……おお、彼女の願いが、私には見える。
パワーストーンマニアですから。石を見りゃ何の効果の石か、分かっちゃうもんね。
やっぱり、恋愛系と美容系多いですね。
淡いピンクの石、ローズクォーツが定番だわ。まあ、幸運のラピスラズリも入ってる。
ポシティブになりたいのね、若草色のペリドット。
女の子ってやっぱり可愛いわね。うふふのふ

しかしなあ、ブレスって、おぢさんも多いのよ。
虎目石に、針水晶が断トツですねえ。つうか、それ以外の石を着けている人、ほとんど見ないぞ。
勝負運と仕事運と金運ですか。たまに直観力と危機回避の孔雀石。
そういえば、以前テレビに出演していたプロデューサーも、全く同じだったな。
男ってなんて分かりやすい生き物なんだろう。

……ああ、私ですか。

想像力と金運のパワーストーンしかありません。

ナルホド、だから美しい妙齢の人妻なのにモテないのか。








書く前の儀式
仕事でも勉強でも、遊び以外の事を行うときには、ほとんどの人が行うであろう『儀式』
これを失敗すれば、雑念が混じるというか、幸先が悪い気がしてやる気がそがれる。

さて、夕食終了後。まずはネットチェック。
気になるホームページにブログをパトロールし細々とした情報を仕入れるのです。
おお、ツイッターという民の声や、生活の1ページも知っておかねば。

中山先生のブログをはじめ、他の塾生の皆様のブログも拝見。
忘れてはいけないわ……ネットは世界中に配信されているのよ。
塾の風景及び、飲み会での私の暴言、悪事及びその欲望がブログで暴露されていないか、きちんとチェック。

……暴露はしていないが、賞賛もされていないわねと不貞腐れつつ、風呂へ。

さて、食後の茶の時間。
去年の台湾旅行で、詰め込めばクッション一つは作れそうなほどの中国茶を購入。
さっさと消費しなくてはならないので、ここ10ヶ月間は毎日飲んでいるのですが、最近コーヒーが飲みたいとダンナが我儘を言い始めた。
それは妻の権力で制圧し、文山包種というお茶を飲む。
私は好きなんだけどね。菊の花に似た香りがして、味も緑茶だし。
コーヒー? あんな異国人の飲むものはイカン。眠気覚ましと言っておきながら、日本人の私は眠くなる。

さて、茶を飲み終わってここからが本当の儀式。
電車内で読んでいる本を、数ページ読む。数ページよ、駅に到着して強制終了されたページを、ちょこっと読むだけよ。
2,3ページで良いわね。そしたら章が変わるから、続きは明日。

ここで我慢が試される。儀式の失敗成功は、ここで決まるのです。

結果。

あーあ、儀式失敗。
読みふけってしまった。おいおい、書きモノはどうしたよ。
読みモードに入ったせいで、また書きモードが消えたではないの。

儀式失敗の要因は、悪女を書かせれば傑作の女流作家、カトリーヌ・アルレーの「目には目を」だったからよ。
面白すぎる本だもの。失敗も無理ないわ。

じゃあ、面白くない本読んでれば、儀式は成功するわけですが。
……それもどうかと。











時間ぎりぎり
土曜日、ブログのアップに0時を過ぎてしまってその日中に更新できず。
さて、それでは日曜日に二度更新だ、でないと連続記録が断たれてしまう。最初は一週間に一度の更新が、こうなるとえらいもんです。
クセというか、日課でしてね。

さて、土曜日は朝帰り後、睡眠時間を2時間とって京都の神社へ。
得意の神頼みです。
神様にすがるためなら、睡眠時間くらい何よ、明日は日曜日よ。

聞きたいことを思いっきり念じながら、おみくじ。
さて、その結果。

難があるから、ゆだんするな。
気をつけないと損する。

……私のモノ書きに、一体何が起きるというの?
うーんうーんと悩む。
それを見守る宮司さんに聞くワタシ。

「……どういう意味でしょうね、これって」
私に聞かれても……と宮司さんを困らせる。
そりゃそうだ。願いの内容は本人しか分からん。

独り焼肉食べながらうーんうーんと悩む。
そして気が付く。
はっっそうだわ、こんなことしている場合じゃねえよ。
もしかして、書く時間あると思って油断するな、時間を損するぞという意味かしら?

いやしかし、損するのが時間だけと決まった訳じゃないよね。
損することって、時間的なものも、物質的なものも、精神的なものだってあるしさ。
まあいいわ、油断せずに多方面に気をつければ、損も最小限に抑えきれるだろう。
何しろ、私は損をするのが大嫌い。

いえね、若き日の「損」は役回りでも何でも、その後の投資とか、教訓と考えりゃ良いんですよ。
しかしね、妙齢の美しい人妻となると、そう大らかに構えてはいられない。

その損する姿に「おいおい、アナタ、今までの人生で何を学んできたんだよ」
なんてもんです。
特にわが周辺の人々は、人の不幸をネタにする朗らかなタイプ。
人死に以外はネタにされること明白。

ああ、もうすぐ時間だわ。
と、いう訳です。二回目の更新、無事にアップでした。
塾のこっち側
面白い話をしろ、と先生は仰る。

「作家さんはな、人前で話すのが苦手という方も多いけど、実際に話をしたらすごく面白い。話す能力や編集する力は、読解力と書く能力と連動しているんやね」

語りのリズムと、書く、編集するのリズムは同じらしい。

一時的な言語障害を起こした監督が、その当時撮った映画が「アカン」かった理由はそこであろうというエピソードも交え、

「と、いう訳で落語と映画を観るのは大事。作家さんで落語大好きな人は多い。立川談志師匠も、若い奴が落語下手なのは映画を観ないからだ、と書かれている」

……やばい。
私の話は『崩壊している』という。
特に映画の筋を語らせれば、隣に並ぶものはいないレベルらしい。
例えば、先日の飲み会で語った『タワーリングインフェルノ』
摩天楼にそびえたつ超高層ビルの、大火災を描いたパニック映画の名作ですね。スティーブ・マックィーンとポール・ニューマン、フェイ・ダナウェイにウィリアム・ホールデンと、豪華な俳優陣です。

「えー、サンフランシスコで138階の超高層ビルが建ちましてね。落成式が行われるんですが、81階で配電盤の故障が原因で火災が発生するんですよ。
えらいこっちゃとばかりに、ビルの設計士ポール・ニューマンはノコノコやってきて、オーナーにパーティ中止を求めるんだけど、オーナー聞く耳持たず。
80階の火災だから、138階までは炎は来ないだろうとオーナーはタカくくっているんですが、あら大変。そうしているうちに火災は広がり、ついには消防士スティーブ・マックイーン出動。こんなクソ高いビル作りやがってと怒りながら、マックィーンは消火作業に精出すのです」
「何がポール・ニューマンがノコノコじゃあああ!」
先生お怒り。

キャラクターのカッコよさや画面の緊迫感が完全焼失だと、非難轟々。
いや、話の筋は間違っていませんが。
「これから入ってくる人に、入塾試験を設けませんか? 映画の筋を説明させて、能力を推し量るんです」
ヤな提案するSF担当。

ですが、まだそんなイヤな試験の計画は実行されていません。
入るなら今の内です。

ところで、さすがにちょっぴり反省した私。映画の魅力を語り、それを観たいと人に思わせるようと、ダンナを練習台にしてみたのですが。

「1930年代、アメリカは大不況でね。職を求めて人たちは鉄道で放浪するんだけど、金がないから無賃乗車なわけよ。それを許すまじと、無賃乗車犯を見つけたら金づちで惨殺する車掌。その車掌に無賃乗車の勝負を挑むのが、伝説の無賃乗車犯『北国の帝王』そして、その勝負に帝王の座を狙う若者が割り込んで、彼らの勝負のその先は? というお話。凄いぞ、ラストは鉄道車両の上で、車掌と無賃乗車犯、斧と材木で一騎打ち!どうかね、一緒に観ない?」
「いや、ええわ」
……ちっ駄目か。

今のところ『ミスト』『現金に手を出すな』『アマデウス』『監獄警察』もこの調子で連敗中。