先週、塾が休み。
久しぶりですねえ、塾の皆さんのお顔を見るのも懐かしいでしょうねえ。
しかも合評だよ。SF担当なんて三年ぶりだよ。
飲み会では、彼の批評を聞かせていただいておりましたが、酒抜きのしらふで聞くのは久しぶりですわね。しみじみしますね、イヤホント。
しかも、広島からの新塾生さんも、初・合評参加ではないでしょうか……
そう言う訳で、結構ドキドキです。
しかし、先日塾以外の会社の飲み会に参加し、会社の上司の仕事論・人事の裏側に会社の内部事情一色の話題の中、酒を飲みつつ「面白くねーな」と思った私ですが。
その考え方の過ちに気が付いてしまった次第です。
会社の飲み会で、楽しもうというのがそもそもの間違いなのよ。
あそこはオフィシャルの場。
飲み会の音頭取りに使われる定番『無礼講で』『皆さん、日頃の憂さを忘れて楽しんでください』という言葉は、完全なる虚礼ですわ。
いや、こっちの飲み会に限って言えばと、いうか、上司が参加する場ではね。
仕事の話にもなるわな、情報交換の場にもなるよね。上司の熱い説教や教訓話にもなろうさ。
ええ、それが正しい職場の『飲み会』として、あるべき姿なのよ。
どんな形であれ、情報と上司の話。それは、他の男性社員にとっては必要だしな。
私が求めていることは、川で鯛を釣ろうとしている事だった。。
あの場で作劇塾的空気を求めるなど、愚かもいいところだったんだわ。
……送迎会費2000円で悟ったことでした。
そして、次の飲み会の出欠は『否』にしておく。
楽しめない奴が参加するなんて、酒にも自分以外の出席者に対しても失礼ですからね。
ですが、あの飲み会の席にて、上司が
「接待は会社の金で良いもん食っていると思わないで欲しい。好きでもない酒を飲まなきゃいけない時があるんだ」と仰っていたのを聞いて、しみじみ思ったのは……
飲み会を出たい、出たくないと好きに選べるのは、1つの幸福だなと思った次第。
私の上司って酒に弱い人や好きじゃない人、多いのよねえ。
塾が休みの二週間、何をしていたのか真面目に思い返してみたら、エッセイと小説を読みふけり、山雑誌を買い、アウトドアグッズを物色し、山に登っていたりする。
そしてついに
「アルプスへ行くのなら、山岳地図くらい読めんと」
と、いう事に気が付き、地図読みの入門雑誌を買って勉強しているところ。
山の中って、道路標識が無いですしね。
この水たまりのような、輪染みのような形で山や地形を表す『等高線』を読み解かないと、アルプスの中で遭難しますので、結構真剣よ。
「……で、小説は?」
潤沢な時間のある子供の「はまる」は微笑ましいですが、大人の「はまる」は、金はあるけど時間はない分、優先事項の戦いという厄介なものがあります。
新たなこの趣味は、モノ書きの足を引っ張るのか、新たな世界を切り開くのか。
それにしても、大人の遊びって金がかかるな。
50円玉一枚握りしめて遊んでいた頃が懐かしいわ。
サーフェスプロ4、第一回目反抗期に突入。
我が家にやって来て約4か月目。
周囲からは分不相応と言われ、高すぎと言われ、使いこなせるのかと笑われ、それでもあなたを愛していたというのに……
いえね、突然イヤホンが不具合起こしましてね。
イヤホンを指しても、外に音が漏れるのです。パソコンで音楽を聴くことは皆無だし、動画も観ないからイヤホン自体さして使わない。
唯一使うとしたら、ネトラジの編集の時くらいですが、やりにくくてかなわない。
仕方がないので、ネットで調べましたよ。
イヤホンを認識しない場合の対処法、再起動からトラブルシューティング、設定の確認とか色々。
パソコン本体は、イヤホンを使う設定は正常とあるのに、実際はイヤホンさしても音が漏れるのよね。
まあ、音が出ないよりはマシかと思いますが。
一度パソコンをクラッシュさせていますので、その時の恐怖が蘇る……
足元が揺らぎ、目の前の現実が一気に裏返るこの感覚。
目の前の事象を、理性が事実としての認識を拒否、思考回路が強制終了。
ああいやだ、あの瞬間ときたら、プチ世界の終焉でしたよ。
「しょうがないなあ、サポートに頼むか……」
気を取り直す。まあ、治らないものじゃあないでしょうけどさ。
でもこの恐怖感って、ホラーっていうよりもパニック映画だわね。
そろそろ順番が回ってくる……ネトラジ司会。
実はローテーション表を作っているのは自分のくせに、結構忘れてしまいます。
そしてギリギリの期間で何かの拍子に気が付き、「ああああっ」と叫んでテーマを考える。
……悩むのよ。
そりゃ、創作に関するテーマが主でしょうよ。
しかし、生き方、考え方というのも外せない。
最近考えているのは「会社員とクリエイターは、本当に真逆なのか?」
先生は「毎朝同じ時間に起きて、通勤するなんて絶対に出来ないと分かっていたから、この職業を選んだ」と常日頃仰っています。
そして、ご自分の仕事哲学をお持ちです。
まあ、色々と教えて頂きましたが、
「営業しろ」
「人と会え」
「ネットや本だけではなく、実際に外に出て、その目で見て体験してみろ」
その哲学と考え方が、会社にいようがフリーだろうが、共通してんじゃないか?
と思い始めたわけで。
「客のところに出向け」
「客に会え、いろんなネタを差し出して話をしろ」
「ネットや新聞だけじゃない、実際に自分の目で見た客の反応や世間の風を肌感覚で感じろ」
組織の中で社会人生活を送っていますが、こういったことを部下に教える上司の方がいらっしゃいまして、そうなると、この言葉は職種を問わず、仕事をする上においての共通ではないかと思うのです。
愛想も礼儀も社会性も、大人の世界では必須アイテムですし。
何と言いましょうか「この職業だから、おろそかにしていい」「この職業だから、無くても許される」
というのは、あんまりないんじゃないかなあ、と。
あ、でも作家って、昼間から酒を飲むのは許されているんだよな……
これ、テーマにするか。
自分一人楽しんでいるのも不公平なものなので、とりあえず誘ってみた。
「ヘイ、カレシ、一緒に山に行かないかい?」
山は男のロマンの代表、その第一歩に甲山はどうだいと聞いてみた。
こんな基本的に体力のない男など、地元小学生の遠足コースからスタートだ。
しかし、彼の根性無しは、私の想像を上回った。
「やだ。疲れたってタクシーつかまらないし、山じゃトイレだって心配だ」
ダンナよ、男がいう事か?
……と、言う事を、ある京都の山の上にある総本山の神社にて思い出していた私。
「うーむ」
基本、上記の会話の通り、山に公衆トイレは少ないのです。
そして、この場所のトイレは、登りは2時間半かかる山頂、その神社の社務所の中にあるトイレ。
まず、ドアを開ける。
……黙って閉める。
そしてまた開け、確認する。
「……水洗レバーが無いのですが」
そして、トイレットペーパーもない。
ああよかった。今朝の6:20、胸騒ぎに命ぜられるがまま、ポケットティッシュ持ってきて良かった。
ここまではクリア。しかし……ボットン式であるなら、穴の奥には下水の通りが見えるはずだけど、違うよオイ。
「あのぉ、和式トイレの穴から見えているのは、山の斜面でしょうか……?」
山の斜面へ、あのー、文字通り垂れ流し……
さて、ここで処置しておかないと、山の下りから駅まで三時間。トイレ無しです。
「……」
思わず空を見上げる私。あらま、いいお天気。
「確かこんな光景、フランスの列車の中で見た覚えがあったわ……」
そう、あれはン年前、パリから陶磁器の街、リモージュへ行った時。
長距離列車の中のトイレに入った私。
終わってから、当然水を流すレバーを押す。
押した瞬間に、トイレの底がパカッと開き、目に入ったのは走っている線路の上。
「……え?」
線路にまき散らされるナントカ。
ちなみに、あの日のトイレットペーパーは紫色だったわ……
「そうそう、紫色のトイレットペーパーが線路に落ちているかどうか、列車の窓から見ちゃったのよねえ」
うんうんと、神社のトイレの前で頷く私。
その時、私の心は決まったのです。
「どんなトイレがあっても不思議ではない」
「トイレは水洗が全てではない」
山登りを入れて、11キロ歩いて帰宅した後、つくづく思ったのでした
今まで、私はインドア派と思っていたけれど、実はアウトドア向きかも知れない。
天気予報によりますと水曜日までは、土日の近畿は曇りか雨。
天気予報を眺めながら、私はこう考えました……成程、神様こういう事ですか?
『山へ行く暇があったらモノを書かんかい、大体君は何だね。しょっちゅう来ては、なんだかんだと願い事を垂れ流して帰って行くくせに、自らの行動はどうしたよ? 願いっぱなしの放りっぱなしとはこういう事だよ、この愚か者が』
それで私を山に登らせないように、週末を雨にしたのでありましょう。
と、思っていたのですが。
……金曜日の予報を見ると、日曜日は晴れに変わっている。
「こりゃ、山へ行っとけって事ですね?」
さっきから、いそいそと支度をしています。
自分に都合の良い解釈、発想が自分中心だと、常日頃家庭と職場に塾、非難ゴウゴウの己をどう思う?
と聞かれたら何とも言えませんけれど。
でもさー、私が私の事を第一に考えてやらないと、誰が私の事を考えてくれるのさ?
基本、こういう精神です。
憎まれっ子何とやら。
……まあいいや。
それに、この考え方になってから、手相の生命線は長くなった気がするし。
塾がお休み、ここぞとばかりにダラダラと過ごしております。
投稿用作品の中身も考えるべき、そして某サイトにアップしてある作品も書き上げる、色々とあるんですが、山登りの地図を眺め、さてどこへ行くかと考えている日々……だって、イタリア製の登山靴買っちゃったんだもん。
これを買った以上は、アルプスに行かなくてはなりません。
と、最近、モノ書きの方から脳みそがややずれ始めたので、その軌道修正に書き始めたのが「糸がひくほどベタベタ展開、完全己の趣味小説」
書きながら、これを作劇塾に出したら、次の土曜の朝に、笑い過ぎて悶絶死した塾生たちが発見されるんだろうなと想像する。
まあ、それはそれで理想的な死にざまかもしれんが。
ですけど書きながら思うのは、やっぱり『書いていて楽しい』が原点なんだろうなと。
趣味小説ですからね。
展開がめちゃくちゃでもご都合主義でも、別に人に見せるわけじゃないし。
ホント、書いていて気が楽。
「あーこれこれ、この感覚」
めちゃくちゃしてやれ、ひゃっほうとばかりの脳内ワールド。
別に期日なんてないので、時間をいくら使って考えてもよろしい。
課題と投稿は、やっぱり緊張しますからね~
間に合うのか? 思いつくのか? 書き上げられるのか? と独りで戦争状態です。
その間は時間も押してくるし、本も読めない、酒も飲めないしさ。
ですが、例えばスポーツの本番試合のあの緊張感。
緊張と不安、そして高揚感が、勝負運を賭けたギャンブル感と混ざって、背中にはりつくあの感覚。
練習試合や日常の練習じゃ、まず無いわ。
それと同じように、趣味小説と違って、投稿用と課題作品は「よじ登った感」があります。
目には見えにくいけれど、何かが変わった気分というか。
これをあと何回繰り返せば、プロになれるのか分かりませんが、とりあえずちゃんと歩を進めた感がある。
それなのに、山登りと趣味小説に向かっているのは、キミ、どういう事だね? と聞かれますと。
十代の頃、テスト期間中に部屋の掃除がしたくなるこの性質は、なかなか治らないものなのです。
おかしい。
毎週金曜日、朝まで夜通し飲み会なら、ワイン一本空けてトマトジュース飲んで、普通の精神状態で朝に帰宅する。
で、今回は、約二時間の飲み会でコップワイン4杯くらいと、チューハイ1杯。
それで、もう眠くてしゃあなあい。
ふらふらですよ。
悪酔い混じってますね。
話題が職場の内部事情と業界の動きと人事の話だったし。
参考にはなるけど、あまり面白くない。
金曜日の「あの」飲み会は、なんだかんだ言って、ハイレベルなのだ。
少なくとも愚痴と、納まりの悪い悪口はでない。
それがないだけでも、会話は酒の肴になるのね……と思った次第。
そして面白い話は、悪酔いしない。
よーく身を持って知りました。
中島らもさんの『人体模型の夜』の短編集の中の一つだったかな?
亡きお兄さんの夢を継いで、自転車レースの選手になりたい十代の少年がいまして。
自転車レースの選手の太ももって、すごくぶっとい。
でもその少年の脚は華奢で、レーサーの脚じゃない。お兄さんが早世したので、最後に残された息子に対しては、ご両親もその辺りナーバスで大反対。
少年には、成人した年上の友人がいるのですが、その彼は思う。
「才能があるというのは、崖から突き落とされても何度も這い上がってくるモンスターみたいなものだ。彼(少年)にはそれがあるのだろうか?」
確かこんな感じです。
さて、私の漫画の才能
「漫画家になりたかったんですけどね~」
「やめとけ」
「でもな~やっぱり書きたかったな~」
「手も足も全体像も書けなくて、左向きの顔しか書けへんのやろ!」
ですが、やっぱり未練。
やめとけやめとけと繰り返す先生、ついには飲み会の最終コーナーの明け方に、学生時代、ご自分が描かれた恐竜の挿絵を持ち出され、無言で私に突き付ける始末。
「どうや」
「どうや」って、先生。
すっごいですよ。金取れますよ、この画力。
ところで、もしかしてと考える。
これは試されているのか?
私の才能は、たとえ今は手も足も左向きの顔しか書けなくても、崖を何度も這い上がるモンスターなのかと、私を試されているのですか先生?
ある時は、ビール担当さんが、さらさらとノートに女の子の絵。
「こんなものかな」
おおおおっと湧く塾生たち。
うわ、可愛い……これは上手いぞ。
えーと、忘れてはならないOBのイラストレーターの方がいらっしゃいます。
いつだったか、イラストを見せて頂きました。
しばらく、無言で見入ってしまいました。あれは星座と神話のイラストだった。
うーむ、何か大きな力が私を試している……
しかし、これは『もうやめとけ』という天の声なのか、芸術の神が私に与えもうた試験なのか、見極めが難しいところ。
そして、ついこないだ職場にて。
人格者の課長が、ひどく悲し気な顔で私に向かって
「仕事中に、漫画を描くのは控えませんか?……あの、新入職員の手前もあることだし」
うーん、本当に、これってどっちなのだろうか…?
まずは、パーカーを新調したのよ。
麻の辛子色の布地に、水色や紫のチェックが混じり、アラビア数字が散らされたかわゆいデザイン。
サイクリング用のメーカーだけど、別にいいよね。
おほほ、スイスのアウトドアメーカーのズボンも買っちゃたわ。
マーモットっていう、マンモスのシンボルマークが素敵。
しかも、2ウェイで長ズボンの裾が着脱可能。
7分丈のズボンにもなる、デザインと機能性を兼ね添えた逸品。
3週間ぶりの山登り、楽しみのあまり、チョコだの干し梅だのキャンディだのって、お菓子も今から買っちゃいましたよ。
地図も毎日眺めていたよ。
で、当日の雨の降水確率40パーセントってどういう事さ。
昨日までは晴れマークだったのに……