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陶磁器と文鳥
日々の雑文、カキモノをしている悩みなど
どっちかというと……

『ダイナー』観まして。

え~、原作の小説というのはある意味完成形でして、それを映像化するわけだから、小説のどこかを改変したりつなぎ合わせたり、省略したりとある訳で。

そこで監督の個性が出てきます。


さて、観たんですが……あらま、何だか少女漫画。

監督の蛭川実花さんの写真とか、映画の『ヘルター・スケルター』のあの色彩センス爆発! 赤を基調にした台湾の代表的な花模様、客家花布を思わせる色合いです。

店の「キャンティーン」桜の花とキッチュな壁。そして、演出に学芸会的な場面を使っての、ヒロインオオバカナコの回想とか、モノローグとか、えらく実験的。

何だか漫画的なんだよなあ。彼女と主人公、ボンベロの会話とか、殺し屋が男装の女性であったりとか、人が殺されて床に倒れるシーンではバラの花びら散るし、殺された殺し屋が川に浮かんでいるシーンは、何だか『オフィーリア』です。

ここまで違ってくると、かえって楽しくなってくる。どこかタカラヅカ、何だかミュージカル。

そして銃撃戦には、あ、マトリックス……と呟く私。


原作と切り離して考えたら、楽しいもんです。


ラスト、店から一人脱出したオオバカナコは、行きたかった外国で店を開き、ボンベロと犬の菊千代がやってくるのを待っている……のですが、ああやっぱり。

こういう終わり方なら、私は犬と一緒に店の前に立つ、男の足をアップに映して話を終わらせるが。

このラストで、この映画は少女漫画だという考えを強くしたワタシ。


原作では、独りで脱出したオオバカナコが店を開くのは同じですが、風景が全く異なる。

キャンティーンで逞しくなった彼女は、砂地が続く平野で、ドライバー相手のダイナーを開店します。荒っぽい客にも平気で対応する、名物な女主人。

店の開店前、夜明け前の静かな道路を見ながら、ボンベロと菊千代を待っています。

二人の生存の暗示と、カナコの強さを描いて終わるラスト。


実は、原作のラストの方が大好きです。


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