陶磁器と文鳥と作劇塾
作劇塾の塾生です。塾での日々、及びアンティークや陶磁器類、そして文鳥の雑文
駄文更新……
いつもなら、作劇塾の裏かあちらかを書いておりますが、この夏はお化け屋敷スケジュールのため、合評の講義がややずれております。まあ、そういう訳でちょっと映画を観る余裕が出来ました。と、いっても一本だけど。

かねてより、見るか見まいか悩んでいた『小さな悪の華』です。1971年頃制作のフランス映画。
可愛い中高生くらいの女の子二人がヒロイン。
黒髪のアンヌに金髪のロール。同じ寄宿舎のカトリック系の学校です。このあたりから耽美女子高的きゃぴきゃぴで、ガラスの小箱にひっそりと咲く、二本の花……なんて感じです。ボードレールが出てきた段階で
『あ、なんか展開見えてきた』です。

その通りです。とっても仲良しな可愛い女の子二人は、思春期特有の純粋な好奇心を無邪気というロケットに乗せ、享楽と刹那を燃料にして、禁忌と背徳の宇宙へ出発。

まあ、盗みはするわ放火はするわ、悪魔崇拝はするわ、青空の下でパンツチラ見せ脚を見せつけて牧童を誘惑するわ、庭番の部屋に忍び込んで、彼が可愛がっていた小鳥を……

映像は綺麗なのです。ヒロインのアンヌにロール、黒髪と金髪の少女が楽し気に遊んでいる牧歌的風景、それを背景に流れるオルガンのBGM(綺麗なメロディです)
しかし、無邪気で天真爛漫なその笑顔で……禁忌のオンパレード、タブーの詰め合わせ。
ロリータポルノすれすれ、いや、そのものか。
肌の透けた白いドレスで、二人が行う悪魔崇拝の儀式なんて、耽美というか、同性愛じゃん。
しかもそのドレス、後に川に落ちたせいで肌に張り付き、まだ15か14歳の未成熟な身体が透けて見えて、とてつもない淫靡さ爆発だし。
男誘惑するシーン、そのせいで襲われるシーンなんて、怒涛ですわ。

思春期の友情って、一種同性愛に近い感情がありますが、それに加えて無知と無邪気って怖い。二人ですれば、背徳も禁忌もお互いを結びつけるツール、二人で楽しむ秘密の娯楽。

結末。取り返しのつかない事態に追い詰められ、もう二人一緒にいられることが出来ないと絶望したアンヌとロールは、二人で学芸会の舞台に立ち、そして、保護者や教師、客たちの前で……

フランス映画でありながら、フランスで上映禁止、ヨーロッパでは輸入禁止。上映されたのはアメリカと日本だけ。

この事実で、内容がどんなに『うわわわわ』であるか、察して頂けるでしょう。
無邪気というエロ、悪である自覚すらない、悪そのものが娯楽に過ぎない天真爛漫さ。

その怖さを見事に描いた作品。
純粋な悪って、これだわ! と、思わず手を叩きました。
計算もない、自己保身もない、楽しいからする、ただそれだけ。そもそも、善も良心もない。
小鳥が可哀想だという、情けもない。


しかし、この映画の上映が、本国どころかヨーロッパでも禁止された理由って……アンモラル以外に、愛鳥同好会国際連盟と、全世界小動物愛護団体の圧力か?

そんな気がせんでもない、トラウマ映画です。






スポンサーサイト
コメント
コメント
コメントの投稿
URL:
本文:
パスワード:
非公開コメント: 管理者にだけ表示を許可する
 
トラックバック
トラックバック URL
http://miho1130929.blog.fc2.com/tb.php/143-36f1d0fe
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
トラックバック