陶磁器と文鳥と作劇塾
作劇塾の塾生です。塾での日々、及びアンティークや陶磁器類、そして文鳥の雑文
原点はどこだ

行き詰まると、人は過去を振り返ります。

己の歩んできた道をもう一度振り返ることで、道を歩むヒントを得ようとしているのか。

何かを思い出そうとしているのか。


さて、ただ今私は小説に絶賛行き詰まり中。課題は提出したが、この後の話をどう転がすか、方向性が一本に絞り切れておりません。

もう1つも書きたいのに時間が足りん。

おいおい、行き詰まっている時間ないんですけど、そう思いつつ、過去を振り返ってみた。

私って、そもそも何で小説なんか書こうと思ったんだっけ?


「漫画が描けなかったからじゃないの?」

それもある。

しかし、絵だけが描きたかっただけじゃないのよね。漫画だから。

ストーリーですよ。

書きたかったのは「お話」でしょう。じゃあ、どんな話よ。


最初に小説というものを意識したのは、星新一でした。

すごく好きだったなあ。

姪にもいつか勧めようと思っております。(現:1歳半)

ショートショートでは、あまりにも有名な方です。ショートショートの分野と1000篇の作品量については、この方を超えた作家は私にとっていない。

あの奇妙で楽しく、苦さと恐怖、ホラーも笑いも全てがあり、そして見事などんでん返しやウィットに富んだ結末。

そうそう、私は話を「ひっくり返す」のが大好きなんですが、それは星新一から起因していますね。


そして、カトリーヌ・アルレー。

フランスの女性推理作家。1924年生まれです。

「わらの女」が有名です。

大金持ちの救妻広告に応募した野心のある美しい女性は、金持ちの秘書と手を組んで老人の妻の座を手に入れ、豊かな生活を手に入れようと目論む。それを手にしたとき、ある計算違いから人生の歯車が狂いだし……というお話。


乾いた筆致で、無情なまでにヒロインを突き放した描写。先が見えないサスペンスに、最後の情け容赦ない結末なんて痺れましたね。

バッドエンドの名作。いやああああで、でもステキな後味です。

あーそうそう、この乾燥した描写で浮き彫りにされる、生々しい人の負の感情。

これこれ、先の見えないサスペンスといい、こんな話が書きたかった。


十代の読書が、その後の人生に大きな影響を与えているといいます。

これが私の二大柱でしょうね。その後、怪談は新耳袋に超怖と続き、道が出来上がっていくのです。


原点を思い出し、それに続く道を思い出す。そうそう、これだったよ。

そして今、気がついた。


……影響を受けた作品に、感動ものや人情モノ、ヒューマンが一つも無いぞ。

どういうことだ、私。






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コメント
コメント
いい趣味ですね
ごきげんようです。

星新一さんとは、いいセンス、いい趣味ですね、さすが!
僕もいまから30年以上前、高校生の時、大好きで夢中で読んでました。
自分でも書いてみた事るけど、なまじな長編よりはるかに難しいなと思い知り、己が才能のなさに見切りをつけました。

星新一、横溝正史、江戸川乱歩、遠藤周作、夢野久作・・・この5人は僕の青春には絶対欠かせないですね。

社会人になってからは中島らも、北方謙三、小林よしのり、佐藤愛子・・・・そして中山市朗ですね・・・

そして僕が墓場まで持って行きたい本、ベスト3は

*「聖域(ブラディドールシリーズ)」北方謙三、

*「夜と霧」フランクル

*「私が 棄てた 女」遠藤周作

「聖域」ーはひ弱な学校の先生が主人公でありながら、第1級のハードボイルド小説。体言止めを駆使し、情緒を排した徹底的に乾いた文体でありながら、いまでもなにかにつけて励ましてくれる小説です

「夜と霧」ー僕に年頃の子供がいたら「人間の教科書」として読ませたいし、いまの若い人にも読んでほしい本です。

精神科医フランクルのアウシュヴィッツ収容所での体験記で、人間の悲惨さと偉大さが両方赤裸々にありのまま描かれています。

まともな人間なら、読んだ後、数日はウツになるけど、この暗さは若者が成長するうえでとても大事だと思います。

「私が 棄てた 女」-男の原罪を完璧に描いた作品だと思います。

他にも「アルジャーノンに花束を」「ライ麦畑でつかまえて」「奇蹟」など山ほどありますが・・・この3冊は特に捨てがたいですね
2016/09/15(木) 13:39:01 | URL | ひろみつ #AH9/n9xo [ 編集 ]
Re: いい趣味ですね
中島様

星新一は、本好きなら96%が読んだことのある作者のようです(私調べ)ちなみに、星新一派と筒井康隆派に別れるようですね。両者の性格に、すごく違いが見える……。

1人の人生の見聞や体験は、所詮限界があると思います。その補完をしてくれるのが読書じゃないかと思っております。
私にとって、自分ではない他の人生や考え方、モノの見方を教えてくれたのが小説やエッセイでした。
なんといっても、俯瞰で物事を見せてくれますからね。
この場合、じゃあ私ならどうする? どう見る? 想像力の手助けになりました。
学校の成績は酷いモノでしたが、本は好きだったことがその後人生の救いになっていると今でも思います。

それに本好きって、話をしていて語彙は豊富だし、面白いんですね。



2016/09/17(土) 23:00:34 | URL | みほ #- [ 編集 ]
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