陶磁器と文鳥と作劇塾
作劇塾の塾生です。塾での日々、及びアンティークや陶磁器類、そして文鳥の雑文
『フレンチ・カンカン』考
夏に買ったブルーレイを机の下で発見。
「フレンチ・カンカン」 おお、そうでした。買ったのを忘れかけていました。ごめんよジャン・ルノワール監督。

お父上は、あの超有名な印象派の画家、ピエール・オーギュスト・ルノワール画伯です。
『印象派展』の大目玉として、よく京都や大阪の展覧会に来てくださいます。
あの丸顔の穏やかな顔つきの、ふくよかな女性の裸身の絵画を見ていると、別にイモケンピにタイ焼きに羊羹食べても良い気がするの。

そういうわけで、ワイン片手にジャム付きチーズ食べながら見ていました。

パリの名物、ムーラン・ルージュの誕生を描いております。
ジャン・ギャバン演じるやり手の興行主は、元は金持ち相手のクラブを営んでいたのですが、下町のキャバレーで踊る娘のニニ(アルヌール)ダンスの触発されて、カンカンを復活させようと思い描きます。

そのキャバレー『白い女王』を買い取り、カンカンを中心にした娯楽の殿堂を作ろうと計画するジャン・ギャバン。
しかし、ジャン・ギャバンは女にもてる。

元の店のスター、ローラはジャン・ギャバンにぞっこん惚れていて、そのローラを愛している出資者は、ジャン・ギャバンに嫉妬したあまりに、資金を引き上げて彼を破産させようとするし。

渋いジャン・ギャバンと恋に落ちたニニと、ローラがいがみ合うわ、ニニの元恋人、パン屋の若者までニニを取り戻さんと恋の争いに参戦するわ、ニニをひそかに恋していた中東の王子さまは、ニニに積極的に打って出て、あえなく玉砕。自殺未遂起こすし。

それでも人の好い王子様。ニニと一度のデートに満足して、資金援助。
王子様のの純情さ、いじらしさには涙が出ます。

そのおかげで何とかオープンにこぎつけたのはいいけれど、次は本番直前に、他の歌手にちょっかいだすジャン・ギャバンの姿に腹を立て、ニニが出演拒否して部屋に立てこもるし。

……無事にオープンするのか? ムーラン・ルージュ!

立てこもったニニは叫ぶ。
舞台に立つ条件。それは「彼の誠実さを」と。

さて、この映画を観ながら、ジャン・ギャバンの演じる興行主のモテっぷり、プレイボーイぶりに感心していたのですが。
実は、彼にとっては恋は後回し。
惚れるのは彼女の人格うんぬんではなく、『才能』
若い娘さんにゃ、こういう男はキツイわ。

「俺をかごの鳥にするつもりか? そんなのは無理だ、死んでしまう」

彼は言うのです。
恋人にするなら王子様、夫にするならパン屋の青年を選べ。
俺にはどっちも無理だと。
スターを作り続けるのが、自分の仕事であると。

元いた店のスター、ローラも売れっ子ダンサーだし、ニニもダンスの才能を見出され。
歌手もそう(なんとエディット・ピアフです)窓辺で歌う彼女を、彼はスカウトした。

「大事なのは、客に楽しんでもらう事だ」

素晴らしい女ったらし。
誠実か否かはとにかく、自分の主義に一貫した男は好きよ。

しかしなあ、まだ若い娘にしてみれば、残酷ですねえ。
己のモノにならない男に惚れるのはさ。

ラストシーン。
華やかなフレンチ・カンカン。ニニと共に、くるくると回る花のような踊り子たち。
でも、その裏にはちょっと切ない恋の残滓がある。

彼氏に聞いたら、絶対ウザがられる質問シリーズに
「私のどこが好きなの?」
というのがありますが、この映画を観ると、それもさもありなん、と思わせてしまう映画でした。

それにしても、彼の出演作をいくつか観ていますが「慌てふためくジャン・ギャバン」を観たことがない。
探してみるか。









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