陶磁器と文鳥と作劇塾
作劇塾の塾生です。塾での日々、及びアンティークや陶磁器類、そして文鳥の雑文
ホラーを観ない人々

最近このブログに、会社でのことをよく書いていますが、週に5回は通う先ですので、必然的にエピソードが出てきます。

塾は残念ながら、週に一回なのです。


我が部署には14名ほどおります。映画好きは割と多いのですが、ホラー映画好きは皆無。

そう、あの談義は慰労会でのこと。


「ホラーは見ないなあ」

「血がドバドバと気持ち悪い」

「なんで見るんです?」


と、上司を先頭にして、ホラー愛好者はまるで人間失格、性格異常者だと思っちゃうよ、とでも言いたげに、私に対して質問の嵐。

酒の席の無礼な質問は、酒の力による強気で返す私。


「血ぃどばどば首チョンパ、内臓ズルズルにチェーンソーに首吊りのどこが怖いんですか」

「鍋を食っているときに、その表現やめてくれるかな」

「所詮はあれ、作り物ですよ。私はその特殊撮影の素晴らしさを愛でているんですよ。気持ち悪いという、その感情を引き出すために、どんな工夫が凝らされているか!」


ホラーのメイキングを観て感心。

ゴア描写に特殊メイク。

特殊メイクのラバーに、人の肌や肉、爛れた質感を出すために、いかに色を重ねてリアルなものに仕上げていくか。

筆をひとはけするごとに、無機質なゴムが、湿りを帯びた人の肌になっていくあの感動。

あれって4時間くらいかかるそうで。


血糊は粘度が肝心!

内臓は豚や牛のものを使っていて、温度管理には気を使うとか。


どこぞのゾンビ映画は、その温度管理を失敗したせいで、腐った豚の内臓を使っての撮影になっちゃったそうです。

腐った内臓の臭気が充満するなかで、撮影スタッフはガスマスクを着用のうえ仕事をしたのですが、俳優はそうもいかず、撮影終了後にトイレに駆け込んで吐いていたとか。


トム・サヴィーニのスプラッタ描写の派手さ、ダリオ・アルジェントの鮮血っぷり。

ハーシェル・ゴールドンルイスの『2000人の狂人』真昼の田舎を舞台に、カントリーミュージックの流れる中で行われる明るい殺戮っぷりは震えましたよ。

昔の映画ですから、血糊の色も少し朱色が入っているし、演出も少々ナンですが、その拙さがかえって怖かったり。


映画というのは、非日常を疑似体験させてくれるもの。

愛や恋は日常に転がっていますが、血まみれスプラッタはないじゃないですか。

感動は涙だけではありません。恐怖は負の感動なんです。


「怪談も似たようなもんやから好きなんか?」

と、これは直属の上司。

ふふふふふふ、違うのよ。

怖さの種類が違うのよ、うふふのふ。

せっかくこのわたくしが部下なのですから、教えて差し上げましょう。

怪談とスプラッターの怖さの違い、恐怖の質の差異を。


と、その時にお店の仲居さんの声。

「お時間ですぅ」


時間切れ……。






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