陶磁器と文鳥と作劇塾
作劇塾の塾生です。塾での日々、及びアンティークや陶磁器類、そして文鳥の雑文
塾のそっち側

合評じゃないけど特別合評。


以前から引っ張っている授業です。

大賞作品と落選作品の比較、そして『何でこんなモン書いたんや』

と、非難を受ける回。


まず、大阪てのひら怪談大賞受賞作品を読み上げる先生。

思えば以前からでしたが、中野さんの文章は綺麗なんです。

情景や生活感がくっきり浮かぶあがる、お父さんの幼少時代のお話。

時代背景、そして一緒に住んでいた「おいっちゃん」


特殊能力を持った彼女の話です。

良い話や。


……で、私。

全3篇。

去年の夏に起きた、あの『怪談の魔』でのレポート

11月の神社を、夕方に通りがかった親子が遭遇した幽霊譚。

十三大橋の下、昼間に川面を見ていた男が見た異形の風景。


「状況、分かりにくい」

「レポートになっちゃってますよ、勿体ないです……」

「構成が問題なんですよねえ。せっかくのオチが前半の文章のせいで台無し」

「えーと、十三大橋の歴史的背景と、怪異現象がちゃんと合っていない気がする……」


有難いですね……落ちた理由、そして大賞作品との差は、自分でも「ぼんやり」と感覚的にしか分からないもんなんですよ。

第三者が冷静な目で、ちゃんと言語化してくれることによって、欠点が綺麗に浮き彫りにされるのです。


「怪談はシンプル!!!」


先生の弁。


「文学的だのテクニック以前に、怖いことが大事!!」


……そうでした。


私が『怖い』と思ったホラーや怪談は「生々しさ」が半端ない。

私が出した今回の作品は、妙に俯瞰的視点というか、状況が曖昧。


さて、今回の欠点を悟った私ですが。


今書いている課題は怖くない。

生々しくないもんなあ。


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切磋琢磨
ごきげんようです。

建設的な前向きの批判は、その時は「こんちくしょう」と思っても必ず後で味方になってくれます。

僕も「てのひら怪談」に2編投稿して、当然ながらあえなく撃沈いたしましたが、なんと採点して、ちゃんと読んでくださっていたことに感激しました。有難いことです。

「獣の匂い」という創作怪談と「観音様」という母が生前体験した話です。

怖がらすことばかりに執着するとかえって怖くなくなってしまうように思います。

精進なさって、いい作品を世に問うてください。
2017/03/06(月) 12:24:57 | URL | ひろみつ #AH9/n9xo [ 編集 ]
僕が投降した駄文です
獣の匂い

午前3時半。道頓堀からタクシーに乗った。
「阪急豊中駅まで」。
一瞬、匂った。気のせいか?

運転手はニコニコと愛想がいい。
「この時間まで飲んではったんですか?」
「ええ同窓会でね」
「へえ、そらよろしいなぁ。どちらで?」
「道頓堀で」

しばしの沈黙。また匂った。
豊中駅までは、しばらくかかる。運転手と
世間話を交わした。

また匂った。

「この時間までどこで飲んではったんですか?」
俺は気が付いた。この運転手は同じ内容の話を
繰り返している。
俺は返事をするのをやめた。相槌もやめた。

運転手は1人で同じ内容の話を繰り返している。
「この時間までどこで飲んではったんですか?」
なんやこの運転手は?
いつの間にか、運転手の言葉は人の言葉ではなくなっていた。

今度は強く匂った。わかった。獣の匂いだ。
その途端「ドーン」と太鼓の音が耳の傍でした。
次の瞬間、俺はまた元のタクシー乗り場に立っていた。
粘っこい汗で全身が濡れていた。

なんだいまのは?そこへタクシーが滑り込んできた
とにかく早く帰ろう。乗り込んで「阪急豊中駅まで」と言った。
走り出して、少しすると運転手は言った。
「この時間までどこで飲んではったんですか?」

顔を上げると、獣の匂いがした。
「ドーン」と太鼓の音がした。目の前が暗くなった。
2017/03/06(月) 12:52:26 | URL | ひろみつ #AH9/n9xo [ 編集 ]
Re: 僕が投降した駄文です
ひろみつ様
タクシーの中で、こんなことがあったら本当に嫌だ……というコメントがついていましたが、同感です。
イヤだなあ、この閉塞感と、収まりの悪い感覚。

怪談というか、不条理ホラーですね。
私的にはかなり好みです。
2017/03/07(火) 23:41:26 | URL | みほ #- [ 編集 ]
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