陶磁器と文鳥と作劇塾
作劇塾の塾生です。塾での日々、及びアンティークや陶磁器類、そして文鳥の雑文
頭の中のフォーマット

友人から聞いたお話。


職場の後輩宛に、銀行から電話がかかってきたので取り次いだ。

後輩の彼女は、引っ越ししたので、昼休みに銀行へ口座の住所変更手続きに行ったらしい。

多分、その電話だろうと思っていたが、電話で応対している後輩の様子がおかしい。

「……ああ、久しぶり……」

「え?……そうなの?」

銀行の書類手続きの話にしては、セリフも妙だ。

電話を切った後も、妙な表情のままの後輩へ、友人は何があったのかと聞くと……。

「銀行に住所変更の手続きへ行ったんですが、そこの銀行に中学の時の同級生が勤めていたんですよ……その人、窓口から回された私の住所変更書類を見て、同級生だと分かって電話してきたそうです」

はぁ? 声が裏返る友人。

「その同級生、ヤバくない? 業務上知りえた情報を私的に使っちゃいけないでしょうが!」


特に銀行は情報管理など、その辺り厳しいです。定期的に研修もしていますし、完全な服務規律違反です。

後輩の顔は、さらに暗い。


「しかも、私とその人は、中学時代は別に友達でもないんです」

「……」

「それに、私の名前って珍しくもないです。同姓同名の別人の可能性もあるのに、それでも職場にわざわざ電話してくるでしょうか?」

「しかも、さっきの電話で彼女は『私、離婚するかも~』なんて仲良くもなかった私に打ち明けて、ラインをしようと誘ってきました……」

「……絶対そいつとは会わないほうが良いわ。人格的瑕疵物件間違いなし」

ちなみに、後輩は友人の二年下。

と、いうことは、その銀行員はゆうに勤続20年ほどのベテランの可能性あり。

もういい年です。服務規律とかコンプライアンスとか、それ以上に大人の分別はどうした?


これは怖い。

自分と頭の中のフォーマットが違う相手は、同じ言語を使っても感覚的なものが伝わらない。

侵略せんばかりの距離感。しかも、好意のない相手だ。


意思の疎通ができない、相手の行動が読めないというのはホラーの要素だしなあ。

相手に対して、当然持っているであろう道徳心とかブレーキが期待できないのです。

そうなると、自分の持っている常識や良識が相手に対する武器として使えない……どころか、足かせになる場合も。


友人がぼそりと一言。

「明らかにおかしくても、取り締まれない相手って怖いよね」

うん、野放しだし。


後輩の平和な日々をお祈りしていました。


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