陶磁器と文鳥と作劇塾
作劇塾の塾生です。塾での日々、及びアンティークや陶磁器類、そして文鳥の雑文
過去を遡る~一人旅

夏の終わりに日本アルプス、一人で縦走計画。

そんな私に、こんな声があり。


「……あのー、ツアーってモノがありますけどね」

「単独よりも、ツアーで行ったほうが安全ですよ。ガイドさんもいるし」


そういえば、ツアーってモノもあったんだっけ。

今更気が付きました。トイレから海外まで、全て単独行動の日々の中、すっかり忘れ去っていた単語です。ツアーね、成程。

道先案内人がいて、観光用の機動力も確保、ねぐらも確保されている素晴らしいシステム。

本人が空港にさえ到着できれば、後はお任せのシステムです。

あ、パスポートもちゃんと旅行社が事前にチェックしてくれています。

ですので、『個人旅行の悲劇』空港カウンターのチェックインにて、パスポートの有効期限切れで搭乗拒否の悲劇は回避されます(我が友・我が後輩がそれぞれ目撃。友はもらい泣きしたそうで)


そう……ツアーですか。

ついでに思い出したわ。何故私がツアーを利用しないのか。

単独よりツアーを利用したほうが安全だと、提案する人々に語る私。


「ツアーはね……面倒くさいんです」

「へぇ?」「そうですか?」顔を見合わせる人々。


いるんですよ。ツアーに必ず一人『己の人生観・己の人生・教訓話でオブラートに包んだ自分の自慢話』を、食事テーブルで皆に語る奴が。しかも声はでかい。

語る内容は、どこかで聞いた風な成功ハウツー本の内容じみたもの、ちょっと良い話系とか、人の絆とか、日々に感謝とか。自分はそのおかげで家族に恵まれ、日々幸せだ、若いあんたには、まだその価値は分からないだろうと。

今更何言っとるんじゃ。若者馬鹿にするな、当たり前だろうが、分かっとるわい的な話ね。

じじばばの年まで生きて、旅先の食事の会話にて、その程度の薄い人生訓しか語れないのか。身に着けられなかったのか。


ふるっくせえ男尊女卑の『夫を立てる女の幸せ』を講釈し、「このおばちゃんの言う事、親でも言うてくれへんよ」とか言う婆とか。

けっ。酒乱に浮気に博打? そんな男でも立ててやらなきゃなんて、何だよその人生の罰ゲーム。

すいませんね、そんなクズを選ばなかったから、こうやって若いうちから呑気に旅行出来るんですと、そう言ったらどうなっていたかな……黙って聞いていたけどさ。


「そして、食事の途中で短歌を披露する自称歌人もいました……内容は、ニュースで報道された、ある小学生の事故死を詠んだものでした。もちろん、赤の他人ですよ、そのジジイ」

「……」

「後は、私が独りで参加と知った瞬間に『寂しいでしょ、明日の自由行動は一緒にしましょ』とか言ってくるボケとかね」

寂しかったら、最初から連れをつれて参加するわい。

「とりあえず、ツアー参加100パーセント、こんな奴らがいて、必ず絡まれるんですよ。もう独りで良いです。元々孤独を愛す性質だし」

おかげさまで、今は焼肉屋からエッフェル塔、ベルリンから六甲山まで独り道中

そして、新たに『遭難』という楽しみまで手に入れる……

きっと、『愛・孤独』というロゴが入っている私の魂。


「今年の夏は、無人島でも良いかなって気になりましたよ」

「あのー、それって単に……」

ツアーの同行者運が無いだけでは……と呟く人々。


そうかもしれない。







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